高木さん「もしもわたしが転校したらどうする?」西片「えっ……?」
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9:名無しNIPPER[sage saga]
2021/07/23(金) 21:58:29.01 ID:sp1eyNH5O
「それで、罰ゲームのことだけど」
「え?」

はて、罰ゲームとは。全く身に覚えがない。

「わたしに大事なことを言わせた罰だよ?」

ああ、日和った罪は残っていたのか。
高木さんは抜け目なくて、厳しいな。
しかし、罪は罪なので罰は受けよう。

「どんな罰ゲーム?」
「明日はずっと手をつなぐこと」

思わず拍子抜けする。それが罰ゲームとは。

「西片は照れ屋さんだから」

言われて事態に気づく。手汗がやばかった。

「あ、明日も暑いだろうし、ずっと手をつないだままっていうのはちょっと……」
「転校するよ?」
「わかったよ! わかったから……やめて」
「うん。だから手、離さないでね?」

脅されて情けない悲鳴をあげて懇願するオレの手汗まみれの手を、高木さんはしっとりした手のひらで優しく包み込んで、微笑んだ。

「あ、明日からでしょ?」
「練習しておかなくて平気?」
「平気……じゃないかも」

何事も慣れだ。すんなり挨拶出来るようになったように場数を踏めば手だって普通につなげるようになる。そう前向きに善処しよう。


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