高木さん「もしもわたしが転校したらどうする?」西片「えっ……?」
1- 20
2:名無しNIPPER[sage saga]
2021/07/23(金) 21:39:56.26 ID:sp1eyNH5O
「図書館の中、涼しいね」
「そうだね」

結局目的地である図書館に着くまで高木さんは離してくれなくて、涼しい館内に入って席に着いてからようやく腕を解放してくれた。

「西片はどんな本を読むの?」
「漫画とか……」
「図書館に漫画ってあるの?」
「あるよ、ほら」

書架を2人で巡って偉人シリーズの漫画を本棚から取り出して見せると、高木さんは興味津々な様子でパラパラとめくって感心した。

「なるほど。西片らしいね」
「高木さんはなに読むの?」
「わたしも同じシリーズにする」

モーツァルトの伝記漫画を手に取って、高木さんはご満悦。オレまで嬉しくなる笑顔だ。
偉人シリーズの漫画はお気に召したようで、2人で何冊か選んで席に戻る。なんとなくそうしなければいけない気がして、オレは高木さんの分の本も持ってあげた。何故だろう。

「ありがとね、西片」
「いいよ……このくらい」

ありがとうと、言われたかったのだろうか。
違う気がする。ただオレは高木さんに良いところを見せたくて格好つけただけだと思う。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
12Res/10.55 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice