黒のリリス「六号……?」戦闘員六号「これからは俺がリリス様を守りますから」
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4:名無しNIPPER[sage saga]
2021/07/18(日) 20:42:57.89 ID:jLcWqk3bO
「六号。あまり僕を怒らせないほうがいい」
「その僕っての、どうにかなりませんか? 強く見せようとして逆効果になってますよ」
「う、うるさい!」

仕方ないじゃないか。僕はチビだから。
私なんて言ったらヒーローに舐められる。
もう僕は、チビでザコの『安田』じゃない。

僕はもう二度、正義面した連中に寄って集って虐められたくないんだ。だからね、六号。

「大丈夫っすよ」
「六号……?」
「これからは俺がリリス様を守りますから」

六号。君に心を読む機能は付けてないよ。
優しい人だ。いや、優しい人間"だった"。
だが今はもう戦闘員。悪の戦闘員なんだ。

「キサラギは仲間を大事にする組織だ」
「ウッス」
「君の心がけは素晴らしい。だからこそ、僕は君に改造手術を施して、戦闘員にした」

だからこそ、怪人ではなく、戦闘員にした。

「僕が改造した君はもう、ヒーローなんかに負けやしない。この先どんどん強くなれる」
「ウッス」
「しかし今は。動けない今は、僕が守ろう」

ズズンッ! と建物に衝撃が響いて、揺れた。
僕のモノクルには監視衛星が捉えた、急襲を仕掛けるヒーローたちの敵影が映っている。

僕はリリス。
黒のリリス。
全ての怪人と、戦闘員たちの母。

独り立ちするまでは、指一本触れさせない。


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