【ウマ娘】エアグルーヴ「たわけがッ! 今日が何の日か知らんとは……」
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67: ◆FaqptSLluw[saga]
2021/10/14(木) 02:13:45.65 ID:4UoSw/jV0


「これから、エアグルーヴの目を掻い潜って、トレーナーの部屋にメッセージカードとこれ――無線機を置いて帰る作戦を決行する!」
「……でも、生徒会の監視の目はエアグルーヴ先輩がいなくても強い。無敵のテイオー様は、そこをどう突破するつもり?」
「ふっふっふ……。実は生徒会メンバーをスイーツで釣って……これを手に入れてきたよ!」


 高々と掲げるそれは、名簿だった。

 一体そんなものが何の役に立つのかとナイスネイチャは目を凝らして――そして気付いた。


「これ、シフト表じゃん!」
「そのとーり! これがあれば、隙が多くなる交代の時間を狙って抜け出すことが可能になる!」
「んー……。でも、トレーナーちゃんたちが部屋に居たらダメじゃない?」


 ……そう、そんな悪事を働こうとする彼女たちにとって最大の敵は、彼女たちの担当トレーナー。

 良識ある大人。子供のやることを笑って受け流し、時に叱る――。社会規範に悖る行動をとろうとしている彼女たちにとっては、トレーナーの存在こそが最も懸念すべきところ……!

 だが、そんなことは百も承知だったトウカイテイオー。彼女は追加のメモを取り出した。


「これは……トレーナーちゃんたちのしおり?」
「うむ! トレーナーが練習の準備をしてる時、トレーナーのカバンを漁って……んん! 偶然開いてたのを見つけて、その中身を書き写したメモだよ!」
「うわ、本当にやばいことやってるよこの子……」


 ドン引きしつつもしっかりとメモの内容に目を通すナイスネイチャ。


「と、いうわけで。今から作戦を決行すれば、成功する確率は大体70%!」
「「な、70%……!」」


 明確な数字を用い、二人の期待値を巧みに上げて見せたトウカイテイオー。彼女は心の中でほくそ笑みながら、ダメ押しの一言を二人に解き放つ。


「普段なら携帯の電池とかを気にしなきゃいけないけど、この大容量バッテリーを内蔵する無線機なら、アレが出来るよ……!」
「……まさか。トウカイテイオー、流石最強無敵のトウカイテイオー!」
「やったー! 一回やってみたかったんだよね、寝落ちもしもし!」


――寝落ちもしもし。

 平たく言えば寝落ち通話のことである。

 それは主にラブコメに心をときめかせる少女の夢だと言えた。

 親しい間柄の二人が両方が眠りにつくまで会話し、眠った後にも通話を繋ぎっぱなしにする。そして、眠った後も通話を繋いだままということは、起床した時もいの一番に相手の声を聴ける――。

 相手のことをより深く知れる。普通なら結婚しなければ聞くことも出来ない、起床時のあれやそれも!

 通常、携帯のバッテリーの消耗や明日のことを考えて敬遠してしまうそれだが、旅の疲れを癒すために休みにされた明日の予定と、尽きる心配のないバッテリーを内蔵した無線機が、彼女たちの欲望のタガを外したのだ!




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