11:名無しNIPPER[sage saga]
2021/07/11(日) 22:04:55.32 ID:0j9uV3lDO
「あんた、どこに座ってんのよ」
「座り心地が良さそうだったもんでね」
俺が団長の机の上に座っているのを見て、ハルヒの目が据わった。大変お怒りのご様子。
「あんたが午後の授業をサボろうがそんなのは別に構わないけど、そこに座っていいのは団長である私だけなのよ。早く降りなさい」
「そいつは悪かった。ほら、降りたぜ」
「ふん。わかればいいのよ」
机の上から尻を退けてやると、ハルヒはそれ以上とやかく言うことなくその話題を打ち切って、そして部室内に視線を巡らせた。
「あんたひとり?」
「見ての通りだ」
「てっきり誰か……有希でも居ると思った」
どうして女ってやつはこうも勘が鋭いのかね。しかも長門が隠れているロッカーを凝視してやがる。どうやら見透かされているな。
「そこに居るんじゃないの?」
「居たらなんだって言うんだ」
「別に。ただ隠すのが気にいらないわね」
たしかに隠す必要はなかったかも知れない。
しかし、その場合はどうなっていただろう。
どうしても俺は不測の事態を避けたかった。
長門とこれからも、昼休みを過ごすために。
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