結標「私は結標淡希。記憶喪失です」
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81: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2021/07/23(金) 23:21:47.38 ID:muhtgmcKo


黄泉川「ほいじゃ始めますか。私と桔梗で台座を組み立てるから、他三人は飾り付けの準備をするじゃん」

打ち止め「了解っ! ってミサカはミサカは背筋を伸ばしてしっかり敬礼してみたり」

結標「はーい」

芳川「ちょっと待って。何で私が台座の組み立てとかいう重労働をしなきゃいけないのよ? こういうのは男の仕事じゃないかしら? ねえ一方通行?」

一方通行「あァ? 杖突の身体にナニ重労働させよォとしてンだオマエはァ?」

芳川「何のための電極よ? こういう人の役に立つときに使わないと、電池がもったいないんじゃないかな?」

一方通行「そンな誰でも出来る作業に能力使うなンてよォ、役不足にも程があンだろうが」

打ち止め「だったら能力使用モードに制限かけてあげようか? それなら持続時間も伸びるし、ってミサカはミサカはアドバイスしてみたり」

一方通行「余計なこと言ってンじゃねェぞクソガキ」

黄泉川「まあ別に台座組み立てるくらい二人いれば十分だし、一方通行にそこまでしてもらう必要ないじゃん」

芳川「でも愛穂。正直台座の組み立てなんていう重労働、疲れるからやりたくないんだけど」

黄泉川「この前、バイト始めたから体力ついた、とか言ってたじゃん? その体力を活かすときが来たじゃんよ」

芳川「今日はバイトの休みの日、つまりその失った体力を回復させている日なのよ。それなのに体力を使うなんて――」

黄泉川「つべこべ言わず手、動かすじゃん」ニコッ

芳川「アッハイ」


打ち止め「おっ、話が付いたみたいだね、ってミサカはミサカは飾りを箱から取り出しながら解説してみたり」

一方通行「解説でも何でもなかったけどな」

結標「えっと、男雛様に女雛様、三人官女に五人囃子、随臣と仕丁。へー、総勢十五人か。すごい人数ですね」

打ち止め「よくできたお人形さんだね。材質とか良さそうだし、ってミサカはミサカはいじくりながら分析してみる」

一方通行「ガキの遊ぶお人形さンじゃねェンだ。あンま無茶して壊すンじゃねェぞ」

打ち止め「ぶー、わかってるよそんなことー、ってミサカはミサカはふくれてみたり」

結標「でもホントこれ高そうよ。こういう本格的な雛人形っていくらくらいするのかしら?」

芳川「ピンキリだけど、いいものだと四百万くらいするみたいね。通販サイトを見る限り」サッサッ

結標「よ、よんひゃっ!?」

打ち止め「す、すごいね。も、もしかしたらここにある雛人形もそれくらいするのかな? ってミサカはミサカは恐る恐る尋ねてみたり」

芳川「さあ? まあ安いのでも五万六万するみたいだし、決して安いものではないと思うわ」

芳川「それにここにある雛壇はね、何でか知らないけど十段あるのよ。市販品は七段までしか置いてないにもかかわらず」

芳川「つまりここにあるのは特注品。まあ、あとはご想像におまかせするわ」

結標「……触るのに手袋とかしたほうがいいかしら?」

一方通行「別にイイだろ、転売目的で扱うわけじゃねェンだからな。きっちり雛祭りに使って、くたびれさせてやったほうがお人形さンのためっつゥわけだ」

黄泉川「こらこらー、お前たち口ばっか動いて手が動いてないぞ―。桔梗に至っては堂々とネットサーフィンするのはやめとこうじゃん」

打ち止め「……あっ、見てこれ! ミサカはどうせ雛祭りをやるならこれが欲しいっ! ってミサカはミサカはタブレット端末を使いこなしてみせつつ懇願してみたり」

芳川「何勝手に私の持ち物使っているのよ」

一方通行「あン? 何だこりゃ、『ゲコ太とピョン子の雛祭りセット』だァ? こンなところまで展開してンのかこのカエルどもは」

打ち止め「ミサカこれがあれば雛祭りを通常の三倍、いや百億倍楽しめる気がするんだっ、ってミサカはミサカは購買欲をそそらせるアピールをしてみたり!」

一方通行「ここにわざわざ本物が置いてあンだから別にいらねェだろ。却下」

打ち止め「ぶーぶー」

一方通行「……しかしこの雛人形、どっかの超電磁砲は持ってそォだよなァ、何となく」





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