結標「私は結標淡希。記憶喪失です」
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750: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2022/01/08(土) 11:49:16.16 ID:Q+V+Oj11o


土御門「外部組織だと? 馬鹿な」


 土御門が問う。


土御門「上層部が一番気にしているのは外部への情報流出だ。だから、外部組織との連携の監視は一番力を入れている。そんな中、貴様らはどうやってコンタクトを取った」


 質問に対して佐久はあっさりと答える。


佐久「知らないのか? 俺たち『ブロック』の仕事は学園都市の外部協力機関との連携を監視することだ」

土御門「……なるほど、そういうことか」


 土御門は納得したように呟いた。


佐久「はぁ、余計なこと喋りすぎたな。あんまりここに居座ってクソどもを増やしてもしょうがねえか」


 再び、佐久は拳銃の照準を一方通行へ合わせる。
 引き金に指をかけた。


佐久「――くたばりやがれ第一位!! せいぜい、地獄に落ちねえように閻魔大王様に許しを乞うんだなァ!!」


 銃口を向けられた一方通行は目を逸らさない。佐久だけを見ている。
 佐久が引き金にかけた指に力を入れる。
 あと数ミリで銃弾が発射される位置まで押し込まれる。

 しかし、発砲音がなる前に別の音が通路内に鳴り響いた。
 ピピピピピピピピピッ!! という不安感を煽るような甲高い電子音が。


手塩「……これは、非常時の支援要請の音か?」


 手塩はこの音を知っていた。
 『ブロック』内で使われている携帯端末の着信音。
 それは緊急事態に陥っており、助けを求めている仲間からの連絡が来ていることを表していた。


佐久「…………」


 佐久の指から力が抜ける。どうやら、その着信音は佐久の端末から鳴っていたようだ。
 そのまま引き金から指を離し、拳銃を持ったまま腰に付いた携帯端末を取る。
 ピッ、と端末のボタンを押すと甲高い電子音が鳴り止み、通話モードとなった。
 佐久は端末を耳に当てる。


佐久「鉄網か? 何があった?」


 電話の先は鉄網という、同じブロックの幹部を担っている少女らしい。
 だが、電話からは声が帰ってこない。


佐久「まさか例の組織との連携で何か問題でも起きたのか? おい!」


 再び声をかけるが帰ってこない。
 と、思ったらザザッ、という音が聞こえたあと、女の声が聞こえてきた。





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