結標「私は結標淡希。記憶喪失です」
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723: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2022/01/08(土) 11:21:48.79 ID:Q+V+Oj11o


佐久「――なんで『反射』が使えるんだテメェはぁ!?」


 その問いに一方通行は、


一方通行「…………」


 答えない。
 ただあざ笑うかのような笑顔で佐久を見ていた。
 何も喋らない少年の代わりに、別の少年の声が通路の中を響かせる。



???「――『AIMジャマーキャンセラー』。製作『グループ技術部』。技術提供『とある学園都市のなんでも屋さん』」



 その声は一方通行が開けた天井の大穴から聞こえてきた。
 穴から人影が飛び込んでくる。床の上に難なく着地し、声の持ち主が姿を表す。
 金髪にサングラスを掛け、アロハシャツの上から学ランに袖を通した少年。


佐久「て、テメェは『グループ』のリーダー、土御門……!」

土御門「初めましてだな。『ブロック』のリーダー、佐久」

佐久「なるほど、ようやく理解ができたぜ。第一位がここまで到達できた理由がよぉ」

土御門「そいつはよかったな」


 二つの暗部組織のリーダーが相対する。
 睨み合う二人。まるで真剣勝負の斬り合いをしているかのような威圧感。
 ぶつかり合うプレッシャーが空間を重く圧迫する。

 二人に割って入るように手塩が口を挟む。


手塩「AIMジャマーキャンセラー、と言ったか? なんだ、それは?」

土御門「言葉の通り、AIMジャマーを打ち消す装置、と言ったところか。実際はAIMジャマーを始めとした、AIM拡散力場を乱す装置全般を打ち消す、と言ったほうが正しいんだがな」

手塩「ば、馬鹿な。そんなものが、存在するのか……!」


 土御門はうろ覚えのことを思い出しながら話すように、


土御門「オレも詳しい理屈とかは理解してないんだがな。AIMジャマーってのは能力者のAIM拡散力場にジャミング波みたいなのをぶつけて、乱反射させることで照準を狂わせる装置だ」

土御門「AIMジャマー内にいる能力者は常にAIM拡散力場が乱れている状態にある。だから、好き放題チカラを使えない」

土御門「そんな中で能力を使うためにはどうすればいいか。それは簡単だ。至ってシンプルな答えだった」


 サングラスを中指で上げ、ニヤリと笑いながら、


土御門「乱れちまったAIM拡散力場を正常な数値に戻してやればいい。プラマイゼロを標準とした場合、マイナス五〇されたならばプラス五〇する。プラス一〇〇されたならマイナス一〇〇するという感じにな」

土御門「それを可能にしたのが『AIMジャマーキャンセラー』だ。一方通行の首に巻いてあるチョーカーに付いている電極、その反対側に取り付けられている装置がそれだ」





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