結標「私は結標淡希。記憶喪失です」
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71: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2021/07/16(金) 22:09:33.90 ID:LptKL4w+o


芹亜「――つまり、かくかくしかじかで卒業したくないんだけど」

一方通行「……あァ? 今何つった?」

芹亜「だから、かくかくしかじかなわけで、卒業したくないわけなんだけど」

一方通行「分かんねェよ。何だよかくかくしかじかって。ンなモン通じるのは創作の世界だけだ」

芹亜「えっ、ここって創作物の世界じゃなかったのか?」

一方通行「ンなわけねェだろ。現実だ現実ゥ、残念だったな」

芹亜「不便な世界なんだけど」

一方通行「まァでも、言いたいことは何となく分かる。この学校を卒業したくない、そォ言いてェンだろ?」

芹亜「おおっ、さすが第一位! 何という察しの良さ。お前は察しの良さでも第一位だったのか」

一方通行「いや、明日この学校の卒業式だろォが。そンな時に卒業っつゥ言葉聞いたら誰でもそれを連想すンだろ」

芹亜「素晴らしい。私の中でお前の好感度が3ポイントほど上昇したけど」

一方通行「いらねェよオマエの好感度なンてよォ。つゥか、上限何ポイント中の何ポイントだよ」

芹亜「65536ポイント中3ポイント」

一方通行「ゴミみてェなポイントじゃねェか」

芹亜「まあでも、察しが良くて助かっているのは事実なのだけど。また昨日みたいなやり取りをするのは正直疲れるからな」

一方通行「知るかよ。で、俺はそれを聞いてどォすればイインだ? 『あっ、そォ』って言ってやるのが俺的最適解だと思ってンだが」

芹亜「ふむ、では言い方を変えよう。卒業したくないんだけどどうすれば良いと思う?」

一方通行「黙って卒業して行けばイイと思います」

芹亜「やだ」

一方通行「ガキみてェなこと言ってンじゃねェ。つゥか、こンな相談卒業式前日にすることじゃねェだろ。もォ既に卒業式の練習も終えて、卒業する準備も万全っつゥ日だぞ?」

芹亜「私的には全然万全じゃない」

一方通行「誰もオマエのことを言ってンじゃねェよ。この学校全体の動きについて言ってンだよ。今頃準備されている卒業証書の中には、オマエの名前が記入されているモンもきちンとあるだろうよ」

芹亜「……でもそれっておかしくないか?」

一方通行「何がだ?」

芹亜「私は『クラスも分からなければ学年も不明の超絶先輩キャラの巨乳美人女子高生』ということで通っているんだぞ。生徒だけではなく教員に対しても」

芹亜「そんな状況で勝手に私の卒業証書が作られるわけがないんだけど」

一方通行「どォでもイイけどよォ、オマエってこの学校にちゃンと籍置けてンのか?」

芹亜「…………」

一方通行「オーケーオーケー、面白れェこと教えてやるよ不法侵入者」

芹亜「不法侵入者じゃないけど聞こう。何だ?」

一方通行「卒業証書に学年と組を書く欄はねェ。だから、名前だけ知っときゃ卒業証書なンざ作り放題だ」

芹亜「なっ、何でそんなことをお前が知っているんだ!?」

一方通行「卒業式の練習のときにチラっと見えた」

芹亜「あれは確か練習用のレプリカ品のはずだけど。卒業太郎みたいな適当な名前が入ったやつ」

一方通行「ああ、確かにそンな名前だったなァ。まァでも、記入されている名前が違うレプリカ品でもレイアウトは同じはずだ。よって本物も同じレイアウトな可能性が高い」

芹亜「ふ、ふんっ、まあ仮にその話を鵜呑みにするとしよう。だが私はクラスも学年も不明な女っ、それなら卒業生のリストに入っていない可能性が高いけど」

一方通行「ああ、そりゃ簡単な話だ」

芹亜「か、簡単な話だと? 一体どんなっ……?」





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