結標「私は結標淡希。記憶喪失です」
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707: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2022/01/01(土) 11:50:21.96 ID:31eSI50lo


美琴(チッ、このままやってたらジリ貧ね。朝ご飯もまだだから体力的にあんまり長期戦も出来ないし)


 波状攻撃のように突っ込んでくる犬型のロボットたちを電撃で弾きながら考える。
 手札が次々と奪われたこの状況をいかに切り抜けていくかを。
 美琴は後ろに立つ打ち止めをちらりと見てから、


美琴(――しょうがない。ちょっと危ないけど、アレを使うしかないか)


 バチバチィ、と美琴の周囲に電気が撒き散らされる。
 そして少女はある力を操り、ある物へ向けて手をかざし放出した。


 バキバキバキッ!!


 アスファルトを砕くような音が屋上から鳴った。
 その音を確認するためか、犬型のロボット達は一斉に足を止めて、音の下方向へと目を向ける。

 そこにあったのは宙を浮いている貯水タンクだった。

 雑居ビルの屋上に備え付けられているものだ。
 大きな円錐型のタンクで昇降用のハシゴが付属している。
 宙に無理やり浮かび上がらされているためか、パイプがちぎれてそこから大量の水が流れ出ていた。


美琴「……よし、重さもちょうどいい感じかな」


 そう言って美琴はかざした手を一機の犬型のロボットへ向ける。
 すると、


 ドゴォン!!


 ロボットを下敷きにするように貯水タンクが屋上の床へと落下した。
 あまりの衝撃にビル全体が地震のような振動が起きる。うっすら建物の中から警報器の音のようなものが聞こえるのは気の所為ではないだろう。


美琴「あっちゃー、ちょっと強すぎたかー?」


 頭を掻きながら、かざしていた手をそのままくるりと手のひらが上に来るように回す。
 すると落下した貯水タンクが再び宙に浮かび上がった。
 落下地点を見る。そこには道路で車に轢かれたカエルのように潰れた犬型のロボットが床に貼り付いていた。


美琴「電撃もだめ、砂鉄もだめ、ハッキングもだめ、超電磁砲もだめ……じゃ、そういうことならこうやって質量でぶっ潰すのが簡単よね?」





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