705: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2022/01/01(土) 11:48:45.68 ID:31eSI50lo
結標「――ッ!!」
手塩「!?」
結標は軍用懐中電灯を振るった。それすなわちチカラの行使。
ガキンッ、という音が鳴る。
天井に取り付けられていた蛍光灯が一本消え、通路の壁に突き刺さって割れた音だ。
手塩はそれを見て、特に表情を変えることなく、
手塩「まさか、戦おうというの? AIMジャマーに、チカラを妨害された状態で、私たち、ブロックと」
結標「ええ、そうよ」
即答した。少女の目に揺らぎはない。
手塩の目を見つめながらゆっくりと立ち上がる。
結標「AIMジャマーはあくまで能力の照準を狂わせるだけの装置。能力の使用自体を押さえつけるほどの出力はないわ」
手塩「同じことだ。照準が狂う、つまりはチカラの方向が、自分に向く可能性が、あるということ。そんな危険な武器を、使うことなど、自殺行為だよ」
結標「ここでチカラが暴発して自滅しようが、貴女たちに捕まって私の一生が奪われようが、結果は同じよ」
横腹に刺さった金属矢を無理やり抜く。激痛とともに大量の血液が流れ出てくきた。
スカートを無理やり破って布切れにし、それを包帯のように傷口に巻きつけて止血する。
結標「だったら私は、ここで最後まで抵抗する。そして、貴女たちの言うシナリオとかいう三流脚本、全部ぶち壊してやるわ」
軍用懐中電灯を握りしめる。
結標「貴女たち全員ぶっ潰して、みんなを助け出して、生きてここを脱出するっていうハッピーエンド。これが私の脚本よ!!」
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