結標「私は結標淡希。記憶喪失です」
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683: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2021/12/26(日) 00:39:02.69 ID:Ud1c3PHRo


番外個体「ありゃりゃー、バレちゃってたかー」

黒夜「誰が馬鹿だ。こんなヤツと一緒にするんじゃねえ」


 少女二人の登場に一方通行は特に反応を示さなかった。
 土御門と同じように彼も彼女たちの存在に気付いていたからだ。
 触れなかったのは単に面倒臭いと思っていたからだろう。


海原「どこからそんなたくさんの物を持ってきたんですか?」

番外個体「こんなこともあろうかと下部組織の連中に買いに行かせてた」

海原「そんなことに人員を割かないください」

番外個体「だってクロにゃんが買いに行ってくれなかったんだもん」

黒夜「誰が行くかッ!」

海原「それはたしかにしょうがないですね。黒夜には困ったものです」

黒夜「殺すぞ海原ァ!」


 コントみたいなやり取りをしている三人。
 それを見て土御門は頭に手を当てながらため息を付く。


土御門「とりあえず番外個体と黒夜はその玩具を持って部屋に戻って待機しておけ。明日は早いんだからな」

番外・黒夜「「はーい(へいへい)」」


 リーダーの言葉に二人はやる気のない返事をしてから部屋を出ていった。
 二人がいなくなったことを確認してから土御門は再開する。


土御門「では電極を預かろう」

一方通行「壊すンじゃねェぞ?」

土御門「ああ。きちんと使える状態で返してやるさ」


 会話を終えると一方通行は首元のチョーカーの金具をいじって取り外した。
 そしてこめかみに貼り付いている線に手をかけ、ゆっくりと引き剥がす。


一方通行「――――」


 ガクン、と一方通行の体が揺れ、ベッドに倒れ込むように横たわった。
 ミサカネットワークからの補助演算デバイスを失い、彼から言語能力・歩行能力・計算能力が奪われたからだ。
 土御門は倒れた少年から電極を取り、


土御門「義務を頂いて保管して申す。不明瞭を理解、発言する物体はあなたを全うしNOW」

一方通行「――――」


 言語処理の能力のない今の一方通行からしたら、「こいつは責任を持って預からせてもらおう。と言っても、今のお前には何を言っているのかはわからないか」というセリフがこういうふうに聞こえる。
 言葉を理解できない一方通行は、面倒なのでこのまま眠りに入ることにした。

 土御門との約束が実行されるならば、次に目覚めるときは結標淡希を救い出すとき。
 そして、全てを終わらせる。一方通行はそう決心し、深い眠りについた。


―――
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