結標「私は結標淡希。記憶喪失です」
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671: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2021/12/26(日) 00:10:22.13 ID:Ud1c3PHRo


 暗部組織『スクール』のアジト。そこには構成員の四人が揃っていた。
 四人と言っても一人は非正規の雇われのスナイパーなのだが。
 砂皿緻密。本来は外で活動している男だが、現在は暗部間の抗争で失った前任の少女の代わりの補充要員として『スクール』に雇われている。
 装備の整備をしながら砂皿は他の三人の会話を聞いていた。


誉望「――あっ、来ました。『メンバー』からの情報っス」


 誉望がテーブルの上に置いているノートパソコンを、頭につけたゴーグル経由で操作して画面に情報を表示する。
 そこに書かれているのは日時と座標。それを見た垣根がピンときたのかニヤリと笑う。


垣根「なるほど。ヤツの目的はそういうことだったのか」

海美「ふーん、随分とお友達想いの人なのね」


 同じように理解した海美がネイルをいじりながら感想を述べた。
 そんな二人の様子を見て誉望が戸惑いながら、


誉望「な、なんで座標見た瞬間に場所を把握できんスか?」

垣根「学園都市内の座標くらい覚えとけよ。せめてその座標辺りに何があるとかくらいはな」


 ウス、と返事をして誉望はノートパソコンで座標の検索を開始する。
 一秒もかからないうちに結果が画面に表れた


誉望「……へー、こんなところに座標移動が現れるんスか? なんでまたこんな場所に?」

海美「彼女のプロフィールデータを一通り眺めてみればわかるんじゃないかしら?」

垣根「ま、その肝心のデータが全部吹っ飛んじまったから今さら確認できねえだけどな。どっかの馬鹿のせいでな」


 誉望が「うっ」とバツの悪そうな声を漏す。
 彼は先ほどハッキングによる電子戦で負けてしまい、情報を根こそぎ奪われる一歩手前まで追い込まれるということがあった。
 そのピンチを一歩手前で防いだのは垣根帝督。サーバーごと物理的に木っ端微塵に破壊したため、最悪なケースから免れさせた。
 だが、それイコール今までのスクールが収集してきた情報やら何やらを全部デリートしたということになる。





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