結標「私は結標淡希。記憶喪失です」
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669: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2021/12/26(日) 00:06:06.18 ID:Ud1c3PHRo


麦野「座標移動と接触したときヤツは、私のことを『追い回しているヤツらのうち一人』って感じに言ってきたわ。つまり、ヤツを追っている組織が他にもいるってこと」

麦野「私たちと同じ指令を受けているということは同ランクの暗部組織。つまり、他の四つのどれか、または全部」


 麦野の言う四つとは、『グループ』『スクール』『メンバー』『ブロック』のことを言っているのだろう。
 それは他のアイテムメンバーでもわかっていることだが、そのうちフレンダが首を傾げながら、


フレンダ「他の組織にも同じ指令が行っているかもしれないってことはわかったけど、それがなんで指令を降りても大丈夫ってコトになるの?」


 「同ランクの組織が並んでいるのなら、むしろ出し抜いて勝ち取らなきゃいけないんじゃ」とフレンダは付け加える。


麦野「たしかにそれが一番だろうけどね。でもおそらくこの指令、それぞれの組織で依頼主は違うところになっているだろうけど、たぶん辿っていけば大本は全部一緒のところよ」

絹旗「要するにどこの組織が座標移動を捕らえても、彼女の行き着く先は超同じというわけでしょうか?」

麦野「そーいうことよ。だから失敗したからってどこかの組織が捕らえりゃ問題なし。ま、手柄がなくてマージンが取れない電話の女にはネチネチ文句は言われるでしょうけどね」


 麦野の話を聞いてメンバーたちは各々納得する様子を見せていた。
 しかし滝壺だけは違った。焦点が合っているのかよくわからない目でゆっくりと反論する。


滝壺「……でも、むぎの? その話は、あくまであなたの想像、だよね? 実際はどうなのかなんて、わからない」

麦野「ええ、そうね」

浜面「認めちゃったよ!」


 浜面の言う通り麦野はあっさりと認めた。
 しかし、麦野は表情を崩すことなく反論に対して反論する。


麦野「私たちが学園都市になくてはならない組織とかいう妄言を言うつもりはさらさらないけど、この程度のことで潰されるような安い存在じゃないことはわかるわ」


 「もしそうならとっくの昔に潰されているはずだからね」と麦野は補足する。


滝壺「でもむぎの、もし、もしだけど、今回がそのもしかしてだったら……?」


 滝壺の問に対して麦野は「ふふっ」と小さく笑ってから、


麦野「もし上層部が私たちを消そうってなったら逆にそれは面白いんじゃない? 今まで散々こき使ってくれやがったクソ野郎どもをこの手でぶち殺せるんだからねえ」


 ブチブチと引き裂くような笑顔で麦野は答えた。
 その姿を見て一同はゾッとする。あまりの圧力に体が硬直した。

 特に返事のないことを確認し、麦野はいつもの感じに戻り二回手拍子をする。
 その音を聞いて他のメンバーはハッとして、麦野の方へ目を向けた。


麦野「私の見通しだと今夜中に座標移動はどこかしらの組織に捕まると思う。おそらく明日の朝一くらいに指令取り下げの連絡が来るんじゃないかな」

麦野「ま、仮に明日の朝それが来てなかった再び私たちで追うとしましょ? それまでしっかり準備をして体を休めておくこと」





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