結標「私は結標淡希。記憶喪失です」
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631: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2021/12/18(土) 22:52:59.97 ID:loyT3wilo


滝壺『大丈夫だよフレンダ。私が能力追跡を使えば座標移動を追うことが出来る。まだチャンスは残っているよ』


 たしかに滝壺のチカラを使えば、例え学園都市の外へ結標が逃げようとその後を追跡することが出来る。
 しかしフレンダはその提案を素直に飲むことが出来なかった。


フレンダ「で、でも滝壺。アンタ今日はもう身体が……!」

滝壺『問題ないよ。少し休んだら楽になったから』


 嘘だ。フレンダは彼女の声色でそう感じた。


絹旗『しかし、再追跡するとしても作戦は超必要ですよね? ただいたずらに座標移動を追ってもこちらが超消耗するばかりで得策とは言えませんよ』


 絹旗が話に割って入る。
 彼女の言う通りテレポートは逃走することに関しては優れた能力だ。
 無闇に追いかけても捕まえられる確率は相当低いだろう。


絹旗『そういうわけで麦野? 一度退いてから作戦を立て直すことを超提案します』


 アイテムのリーダーは麦野沈利だ。
 こういうときに皆の行動指針を決めるのは彼女の仕事。
 アイテム全員が麦野の判断を待つ。
 しかし、


滝壺『……むぎの?』


 麦野沈利からの言葉はなかった。通信回線はたしかに繋がっている
 なのに、なぜか彼女からの言葉は一向に流れない。
 この状況にフレンダは恐る恐ると喋り始める。


フレンダ「も、もしかして麦野の身に何かあったんじゃ……?」


 麦野が超能力者(レベル5)の第四位という強力なチカラを持つ能力者だということは誰もが知っている。
 そんなことありえないだろうという考えがまず最初に浮かぶ。
 しかし、この麦野からの返答がない異常な状況。
 放っておくことができない状況だということは全員が理解できる。


絹旗『……こちら絹旗から下部組織へ通達。班を三つに分けろ。一つは一棟の一階ロビーで待機しているはずの麦野のところへ行き状況確認。一つは搬入通路にいる私のところへ。残りは現状のまま周辺を警戒せよ』


 絹旗が別の端末で下部組織の人間に指示を出した。
 そしてそのままアイテムとの通話に戻る。


絹旗『とにかく一度全員集合しましょう。浜面? 表に車を超回してください』

浜面『りょ、了解!』


 絹旗の提案に全員乗り、それぞれ動き出す。
 これからどうするかを決めるために。


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――






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