結標「私は結標淡希。記憶喪失です」
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614: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2021/12/18(土) 22:17:42.38 ID:loyT3wilo


 櫻井通信機器開発所の一号棟と二号棟をつなぐ搬入通路。
 長さは一〇〇メートルくらいあり、巨大な機材を運ぶ用途で作られた通路なのか道幅は八、九メートルほどある。
 機密のためか四方はコンクリートの壁で覆われており、窓一つない空間だ。
 今は搬入という用途で使われていないのか、通路のあちこちに使われていない機材や備品、書類などが詰められたダンボールなどが転がっていた。

 そんな通路の物陰に絹旗最愛が片膝をついて隠れていた。
 ここはアイテムが指定したポイントα。絹旗が結標と交戦しここで捕獲すると決めたポイントの一つだ。
 通信により麦野が最後の砲撃をしたことは確認している。
 あと数十秒くらいで結標淡希がこの場を通るはずだ。


絹旗(……早く来てくれませんかねー? こっちとしては早くやりたくて超うずうずしているんですが)


 そんなことを考えていると、通路の入口の方向から足音が聞こえてきた。
 足音の数は一つ。足音の大きさとターゲットはスニーカーを履いていたという麦野からもらった情報から、結標淡希だと断定する。


絹旗(さて、やるとしますか……)


 絹旗はポケットからテニスボール大の機械で出来た球体を取り出した。
 結標の足音が近付いてくる。物陰を挟んで向こう側に来た。


絹旗(――今だッ!)


 絹旗は球体の中心部にあるボタンを押し、結標が通るであろう場所へそれを転がした。
 そして球体の進行方向上に現れた。結標淡希が。


―――
――






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