結標「私は結標淡希。記憶喪失です」
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587: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2021/12/11(土) 23:42:49.08 ID:EQdefISBo


 ジャッジメント二人がいるブースから少し離れた場所にある応接スペース。
 ソファに座ってトランプのカード一枚を片手に何かを考えている御坂美琴がいた。


美琴「…………」

打ち止め「……お姉様? 次はお姉様がカードを引く番だよ、ってミサカはミサカは二枚のカードを突き出して催促してみる」

美琴「あっ、ごめん」


 一言謝り打ち止めが持つ二枚のカードのうち一枚を手に取る。そのカードはハートの2。美琴の持つカードはダイヤの2。
 美琴は二枚のカードをまとめてテーブルの真ん中へと置く。
 どうやら美琴、打ち止め、佐天の三人でトランプのババ抜きをやっているようだった。


打ち止め「ああああ、また負けちゃったー! ってミサカはミサカは悔しさをロックバンド風に体で表現してみたり」


 軽いヘッドバンギングのようなことをして、打ち止めの茶髪が上下に激しくなびいた。
 生き物のようにアホ毛が揺れる。
 佐天があははと笑ってから、


佐天「打ち止めちゃんは表情に出やすいからねー。それに語尾のセリフで何となくババ持っているかどうかわかるし」

打ち止め「な、なんと!? ミサカにそんな弱点があったなんて、ってミサカはミサカは驚愕してみたり」

佐天「その語尾って我慢できないの? そうすれば少しはババ抜きの勝率も上がるんじゃないかなー?」

打ち止め「なるほど。ならちょっとチャレンジしてみようか、ってミサカはミサカは意気込んでみたり」

佐天「もうすでに我慢できてないじゃん」

打ち止め「わわわ、今のはなし今のはなし! ってミサカはミサカはうわあああまた勝手に出てきた、ってミサカはミサカは頭を抱えてみたり」


 二人がそんな他愛のない会話をしている中、美琴はソファから立ち上がり、


美琴「さて、打ち止め。そろそろここ出るわよ?」

打ち止め「ん? どこか行くの? もしかして映画館ッ!? ってミサカはミサカは期待の眼差しを向けてみたり」

美琴「違う違う。今日私たちが泊まる予定にしてるホテルよ」

打ち止め「うおお!! ミサカホテルに泊まるの初めてなんだ、ってミサカはミサカはまだ見ぬ世界にハイテンションになってみたり」

佐天「もう帰っちゃうんですか?」

美琴「うん。黒子たちも忙しそうだし、あんまり長居しても迷惑でしょうし」


 美琴はパーテーションの向こうで今も戦っているだろう二人の方向を見た。





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