結標「私は結標淡希。記憶喪失です」
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582: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2021/12/11(土) 23:32:04.68 ID:EQdefISBo


一方通行(空間転移をするためには何らかの条件があって、それを満たせなかったから避けられなかった、ってことか?)


 そう考えた一方通行ふと気付いたことがあった。


一方通行(そォいや、ここって最初に駆動鎧のクソ野郎に会ったところじゃねェか)


 後ろから突然現れたヤツの釘打機のようなものによる不意打ちより左腕を負傷した場所。
 カウンターに空中から駆動鎧目掛けて突撃をしたが、テレポートで逃げられて砕けたのは床だけだった。
 そういう出来事があった場所だ。
 一方通行はさらに気付く。


一方通行(床……?)


 駆動鎧が立っていた足元を見る。
 そこにはベクトル操作によって破壊されひび割れた床があった。
 近付いてその床をよく見てみると、ランプのようなプラスチック製の黄色い破片があちこちに転がっている。
 そしてひび割れた床下部分には断線したケーブルのようなものが埋まっていた。


一方通行「……もしかして、コイツが駆動鎧が好き放題テレポートすることが出来た理由の答え、っつゥことか?」


 一方通行は一五メートルくらい上空を飛び上がり、工場全域の床を見回す。
 今まで気付かなかったが、床のあちらこちらには直径二メートルほどの黄色い円形のパネルのようなものが埋め込まれていた。
 それを見て一方通行は、


一方通行(試してみる価値はあるな)


 一方通行は天井から吊るされていた重量物移動用のクレーンを掴み、引きちぎる。
 そしてそれをそのまま一機でいる駆動鎧のいる場所へと投げつけた。
 攻撃に気付いた駆動鎧は一歩後ろにバックステップをして、クレーンが到達する前に転移して回避する。
 一方通行はその光景を見て、


一方通行(思った通りだ。さて、あとは効率のイイ方法を取れるかどうかだ)


 空中から床へと着地した一方通行はすぐさま床に埋まっているパネルへ右手を当てる。
 そして一方通行は反射以外の演算能力を全て右手に集中させた。
 しばらくして一方通行は『何か』のベクトルを操作する。
 すると、目の前の直径二メートルの円形のパネルから、空気を切るような音とともに現れた。
 真紅の駆動鎧が一機。


一方通行「あはっぎゃはっ!! 残念だったなァ!? 自分の思っていた場所へ転移出来なくてなァ!!」


 口元が裂けるような笑顔のまま一方通行は、目の前にいる駆動鎧を思い切り殴りつける。
 グシャリ、と金属が砕ける音を上げ、吹き飛んだ。駆動鎧は為す術なく進行方向上にあった機械へ体を叩きつけられ、そのまま動かなくなった。





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