結標「私は結標淡希。記憶喪失です」
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564: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2021/12/11(土) 22:48:29.46 ID:EQdefISBo

S5.空間移動中継装置計画(テレポーテーションけいかく)


固法「――まったく、ここは溜まり場じゃないって何度言えば……というか何か増えてるし」

佐天「あはは、すみません」

打ち止め「お邪魔してまーす! ってミサカはミサカは元気よく挨拶してみたり」

固法「誰この子? こころなしか御坂さんに似ているような気が……」

打ち止め「お姉様の従姉妹の打ち止めでーす、ってミサカはミサカは自己紹介してみる」

固法「そ、そう。固法美偉よ。よろしくね打ち止めちゃん」


 部外者二人組が真面目なジャッジメントの先輩固法美偉と挨拶をしている中、他のメンツは初春飾利の席周辺に集まっていた。
 初春がキーボードを高速でタイピングしている中、上条が問いかける。


上条「ところでどうやって結標を見つけるつもりなんだ?」

初春「えー、シンプルに監視カメラや衛星カメラの映像から捜す方法ですかねー」

美琴「でもそれって危険じゃないかしら? 昨日黒子の動きを誘導するために映像を差し替えられてたのよね?」

初春「そうですね」

美琴「その差し替えしたヤツらも結標を狙っている=他の勢力には狙わせたくないってことだから、今もなお結標の映像を隠している可能性があるわ」

初春「正解ですよー御坂さん。実際映像を偽装されている可能性が高いですねー」


 そう言うと初春はキーボードのエンターキーを押す。
 正面のディスプレイに監視カメラの映像と思われる動画ファイルのサムネイルがずらっと並んでいる映像が映った。


初春「なぜなら、昨日の朝六時から今現時刻にかけて結標さんと思われる人物を検索をかけたところ、出てきたのは事件当時のヤツだけでしたから」

上条「それはおかしいな。昨日は一日一方通行と結標は一緒に外出してたはずだ。だったらどっかのカメラに映っててもおかしくはないはずだ」

 上条は昨日その二人に会っていた。場所はショッピングモールだった。
 その建物内にも監視カメラは存在するだろうし、そこまで行く道中にも数え切れないほどの監視カメラがあるはずだ。


黒子「ということは、その結標を狙う勢力とやらは今現在も、監視カメラに映る結標淡希の映像を全て別の映像に差し替えているということですの?」

初春「そういうことになりますねー」

美琴「厄介ね」


 美琴が考え込むように目を細める。


美琴「ああいうのって監視カメラが壊れてました、とか監視カメラを整備のため切ってました、とかみたいな言い訳して証拠隠滅するのがお決まりのパターンでしょ?」

美琴「それだったら映像が消えている監視カメラには結標が映っていた、ってことでそこを手がかりにすればいいわけだけど、それが使えないってことになるわよね。今回の場合」


 同じく黒子も考え込みながら美琴に続く。
 

黒子「まあ、そもそも結標淡希が監視カメラの映る場所を歩いてくれているかどうかも怪しいですわね」

上条「どういうことだ?」

黒子「もともと彼女は裏の人間なのでしょ? でしたら監視カメラや衛星カメラを避けて移動する技術を持っていてもおかしくはないですし」

黒子「そもそもずっと監視カメラがない場所に隠れているというパターンもありますわね。ホテルとか自宅とかそういう場所にいるのならカメラに映りようがありませんし」

初春「それに関しては問題なさそうですねー。ここ数時間監視カメラの映像が偽装された痕跡がありますので、間違いなく彼女は映っていますよ」

美琴「えっ、そんなことがわかるの?」

初春「ええ、まあ。頑張ってあぶり出しました」

黒子「よくそんなことができますわね。偽装というのは元あった映像を違和感のない映像に差し替えているようなものでしょう? 傍から見たら絶対に気付けないと思いますが」

初春「たしかにこれをやった人は映像を差し替えた、という形跡自体消しちゃっているので普通に見ればまずわかりませんよ。けど、実はこの映像の差し替え自体は完璧な差し替えじゃないんですよねー」

黒子「完璧じゃない?」





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