547: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2021/12/04(土) 23:14:03.49 ID:WGxiRQYAo
佐天「よし! 一件落着しましたのでこれからみんなでお昼にいきましょー!」
初春「ちょっと佐天さん!? まだ話終わってませんよ!」
怒っていた初春の相手をするのが飽きたのか、空腹が絶えきれなくなったのか、佐天が拳を突き上げながら提案する。
打ち止め「うおおっ! お昼だファミレスだっ! ってミサカはミサカは子どもらしくハシャイでみたり!」
美琴「そんな話になってたの?」
黒子「みたいですね。あの子たちが勝手に決めただけでしょうけど」
佐天「……! そうだ!」
佐天が体の汚れを拭いている上条を見て、
佐天「せっかくだし上条さんも一緒にどうですか!?」
美琴「!?」
美琴が体をビクッっとさせる。
なっ、なっ、なっ、と戸惑いの声を上げているが、顔を紅潮させて少しニヤついた感じが見えるので嫌ではなさそうだ。
忌々しい、と黒子は誰にも聞こえないように舌打ちする。
少女たちに昼食を誘われた上条だが、表情を暗くし、視線を下げて、
上条「……ああ、悪い。ちょっと行くところあるから行けないんだ」
断りの言葉を入れた。
そうですか、と残念そうな顔をする佐天を見て「誘ってくれてありがとな」と礼を言ってから、上条は血が付いた自分の衣服を着直し、部屋を出て行こうする。
その姿を見て美琴は思わず呼び止める。
美琴「ちょ、ちょっと待ちなさい!」
上条「何だよ? まだ何か用があんのか? あっ、そういやお前にもお礼言わなきゃな。サンキュー御坂」
美琴「お礼なんて別にいいわよ。それより私にはアンタに聞きたいことがあんのよ!」
上条「聞きたいこと?」
美琴「アンタ一体何があったのよ? そんな怪我してるってことは、また何か変なことに巻き込まれているんじゃないでしょうね?」
美琴は質問した。怪我をした彼を見てからずっと疑問に思っていたのだろう。
上条当麻はよく厄介事に巻き込まれる体質にある。だから、この怪我も何かしらの事件に巻き込まれて負ったものじゃないかと、美琴は勘を働かせたのだろう。
少女の茶色い瞳が上条を見つめる。
しかし、上条はあはは、と軽く笑ってから、
上条「いや、ほんと何でもないんだ。ちょっと変な感じにずっこけちまうっつー不幸があっただけだよ」
美琴「そ、そう……」
あっさりと軽い感じに返された。
この言葉が嘘か本当かは美琴では判断できない。
だが、仮にこれが嘘だとしてもこれ以上詮索することは彼に失礼に値する行為だ。
そう思ったから、美琴は変な相槌しか打てなかったのだろう。
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