542: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2021/12/04(土) 23:06:52.79 ID:WGxiRQYAo
打ち止め「あっ、ありがとクロコお姉ちゃん! ってミサカはミサカはお礼を言ってみる」
黒子「ふぐぅっ、い、いえ。どういたしまして」
佐天「どうかしたの?」
黒子「何でもないですの。ただ妹キャラのお姉様はやはり強力過ぎるというかなんというか……」
美琴「聞こえているわよー黒子ー?」
変態後輩に釘を差しておく美琴。
わたくしはお姉様一筋ですの、といういつもの発言を適当に流しながら、美琴は空になった缶ジュースを捨てるために立ち上がる。
そのとき、一生懸命ディスプレイとにらめっこしている初春飾利が目に入った。
よくこの一七七支部には顔を出すので彼女が仕事している風景はよく見かけるのだが、今の彼女の机の上の環境は今までとは明らかに違っていた。
外付けのディスプレイやノートパソコンなど全て合わせて八つの画面が机の上にあった。
気になった美琴は初春の席へ向かう。
美琴「初春さん?」
初春「はひっ!? あっ、何でしょうか御坂さん?」
美琴「大変そうね。ジャッジメントの仕事?」
初春「は、はい。ちょっといろいろありまして……」
初春はきまりが悪そうに愛想笑いを浮かべていた。
ちらりと目線をディスプレイの方へ向ける。たくさんの文字列やらグラフやらがずらりと並んでいた。
一般人なら視界に入れた瞬間理解することを諦めそうな画面だった。
そんな中、美琴は一枚の画像データがあることに気がつく。
美琴(あ、あれは、昨日の……!)
その画像は監視カメラの映像を停止したものだった。
時刻は昨日の一七時五七分三一秒。映っているのは街中。
たくさんの通行人の中に一人だけ、美琴にとっては異質な存在が映っていた。
昨日の夕方に会った、結標淡希と全く同じ格好をした少女。
結標淡希と断定しないのはその人物の顔がカメラからは写っていないからだ。
美琴(……なるほどね。やっぱり今朝のケンカの原因はあの件だったってわけか)
初春「?」
美琴「自販機行ってくるけど、よかったらついでに何か買ってきてあげましょうか?」
初春「わー、ありがとうございます。でしたらいちごおでんをお願いします」
どうせだし、と他のメンバーの分も買ってくるか。
人数分の欲しい飲み物を聞いて、美琴は自動販売機へ向かうために一七七支部をあとにした。
―――
――
―
841Res/1732.47 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20