結標「私は結標淡希。記憶喪失です」
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537: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2021/12/04(土) 22:59:59.18 ID:WGxiRQYAo


 スーパーからの帰路。
 上条当麻は食材やら何やらが入ったレジ袋を片手に街中を歩いていた。


上条(今日の昼飯は何にしようかなー)


 何となく卵の気分だから親子丼とかいいなあ、いやオムライスも捨てがたい。
 
 そんなことを考えながら歩いている上条の視界に見知った人が入った。
 赤髪を二つに結んで背中に流していて、腰に巻いたベルトに軍用懐中電灯を付けている少女。


上条(あれは結標じゃねえか)


 クラスメイトを発見した上条はおーい、と声をかけようとしたが、少女はすぐに路地裏の方へ入ってしまった。


上条(路地裏なんかに入ってどうしたんだアイツ?)


 何度か彼女と街中を歩いたことはあるが、進んで路地裏なんていう場所を歩きたがるような人ではなかったはずだ。
 違和感を覚えた上条は、結標淡希を追いかけて路地裏に入っていった。


上条(近道とかそんな感じじゃなさそうだよなー)


 たしかここの路地裏を進んだ先は行き止まりだったはずだ
 普段から怖いお兄さんたちとやりたくもない追いかけっこをしているため、裏道とかに詳しい上条にはすぐそれがわかった。
 しばらく進んだところにある曲がり角。そこに彼女はいた。
 ビルの壁に背中を預けて、荒げている息を整えている様子だった。


上条「……結標? どうしたんだよこんなところで?」

結標「ッ!? 誰!?」


 いきなり声をかけられて結標は壁から背を離し、上条と対面して身構えた。


上条「誰、って俺だよ俺。上条さんですよ」

結標「だから誰よ!?」

上条「えっ?」


 初対面のような反応をされて少し戸惑う上条。
 もしかして人違いか? と思い何度も目の前の少女を目で確認するが、どう見ても自分の知る結標淡希だった。
 ふと、そのとき上条は気付く。
 彼女の着ている洋服のところどころに赤い染みのようなものが付いていた。





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