結標「私は結標淡希。記憶喪失です」
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525: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2021/12/04(土) 22:43:49.62 ID:WGxiRQYAo


一方通行「オマエにも事情っつゥモンがあるってことはわかっている。オマエにも危険が及ンでしまうかもしれねェ。それについてはすまねェとは思っている」

一方通行「けど、オマエしかいねェンだ。あのガキを任せられるヤツはよォ。だから、頼まれてくれねェか?」


 頼み事をする一方通行の目は真剣そのものだった。
 それに対して美琴は、
 
 
美琴「うん、いいわよ」


 即答だった。まるで消しゴムを貸してくれと言われて了承するように。呑気な笑顔で。
 あまりの即答に一方通行は怪訝な表情を浮かべる。


一方通行「返答早ェよ。頼ンだ俺が言うのも何だがもっと考えて返事しろォ」

美琴「だって断る理由ないじゃない」


 軽い感じに美琴は続ける。


美琴「大切な妹に危機が迫っているから助けてくれって言われて、それを嫌ですって断る姉がいる?」

一方通行「…………」

美琴「私だってあの子の、あの子たちの姉なんだから。その役割を果たさせてよ」

一方通行「……悪りィ。助かる」

美琴「それに……」


 美琴が一方通行の顔から目をそらした。
 彼女の表情にはどこか悲しげなものが映る。


美琴「アンタには、その、悪いことしちゃったみたいだしね」

一方通行「気にするな。いずれこォなることはわかっていた」


 ふぅ、と美琴が息を吐いてから、再び一方通行を見る。
 
 
美琴「で、どのくらいの期間になるわけ? 一週間も二週間も預かれって言われたら、さすがの私にもキツいものがあるわよ?」

一方通行「わからねェ。この件が終わるまで何とも言えねェよ。明日になるかもしれないし、俺がくたばって永遠にその時が来ねェかもしれねェ」

美琴「たしかにそうね。暗部っていうのはそこまで簡単なことじゃないわよね」

一方通行「ああ」

美琴「まあ期間に関してはその時考えるとして、打ち止めはいつ迎えに行けばいいのよ? 今から? それならちょっとこっちも準備の時間が欲しいんだけど」

一方通行「それなら明日の朝でイイ。そォだな朝八時くらいにしとくか」

美琴「いいの? そんなのんびりしてて」

一方通行「まァ、その時間までは他の住人がいる上に、あのマンションのセキュリティもそれなりに高い。そンなすぐのすぐにあのクソガキが狙われることはねェだろ」


 楽観的な考えだがな、と一方通行は付け加える。


一方通行「そォいうわけだ。クソガキを頼むぞ」

美琴「任せときなさい。だからアンタは絶対に帰ってきなさいよ? それまで絶対に打ち止めを守り切って見せるから」


〜回想終わり〜





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