結標「私は結標淡希。記憶喪失です」
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516: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2021/11/28(日) 00:08:17.76 ID:MJMUKdI8o


一方通行「そォいや今日のメシはハンバーグだったか」


 一方通行は現在、自分の居候している住処であるファミリーサイドの二号棟にある一室、黄泉川愛穂の部屋のリビングに立っていた。
 食卓に置かれている、ラップがかけられたハンバーグの乗った皿を見ながら少年はそうつぶやいた。
 ハンバーグの乗った皿は二食分置かれていることから、もう一人のこれを食べる予定だった住人がここには戻っていないということを証明している。
 その事実を確認し、舌打ちをしながら一方通行は自室へと移動した。

 自室に辿り着いた一方通行は真っ先に自室に置いてある机の引き出しを開けた。
 

一方通行「――あった。コイツだ」


 自室にある机の引き出しから、一方通行は一冊のファイルを取り出した。
 ファイルの表紙などに中身の表記などをしているわけではなかったが、彼にはこれの内容がわかっていた。


一方通行(超能力者(レベル5)八人全員のパーソナルデータ。コイツがあれば結標のことがナニか分かるかもしれねェ)


 これは以前カエル顔の医者からもらったものだ。
 一方通行はある決心をしていた。
 どんな敵と対峙しても絶対に負けない。自分の敗北によって自分たちの日常は壊させない。
 その為、手始めとして自分の敵になりうるであろう超能力者(レベル5)の情報を得るために要求したものだ。


一方通行(コイツの中にはそれぞれの能力の詳細だけじゃなく、ソイツの経歴データとかも詳しく載っていたはずだ)

一方通行(その中にあるはずだ。結標淡希の手がかりとなる情報が)


 一方通行はファイルの他に予備の電極と充電用のケーブルを持ち、何も入っていない学校指定のカバンに放り込んだ。
 部屋を一望して特に忘れ物などがないことを確認してから、少年は再びリビングに戻る。
 
 リビングに戻った一方通行は、電話機の横においてある小さなメモ用紙を一枚剥がし、ペンを走らせた。
 書きたいことを書いた一方通行はメモ用紙を食卓の上に置く。


一方通行「……行くか」


 そうつぶやいて一方通行はリビングをあとにしようする。
 すると、一方通行は背中に気配を感じ、後ろを向いた。
 

打ち止め「――帰っていたの? ってミサカはミサカは目をこすりながら聞いてみる」

一方通行「打ち止め……」


 いつの間に一方通行の後ろには、パジャマ姿でカエルのキャラを模した抱き枕を持った少女が立っていた。
 その様子からさっきまで就眠していたことがわかる。
 打ち止め(ラストオーダー)。この家に居候する同居人のうちの一人であり、一方通行が絶対に守ると決めた存在。





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