結標「私は結標淡希。記憶喪失です」
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505: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2021/11/27(土) 23:37:09.14 ID:G65aU121o


黒子「……では、少し話が逸れましたので戻しますわ。彼女と接触したときの会話は、軽い尋問のようなことをしました」

一方通行「尋問だと?」

黒子「ええそうですわ。彼女が自分は強盗犯ではないと言い張りますので。質問内容はそうですね……」


 地面に転がっているキャリーケースを見ながら黒子が続ける。


黒子「盗品であるキャリーケースを何故持っていたのか? ですわね」

一方通行「それでアイツは何て答えたンだ?」


 一方通行の問に黒子は当時を思い出しながら、
 

黒子「たしか、このキャリーケースは荷物が重くて困っている老年女性の代わりに持ってあげていた、と言っていましたわ」

黒子「しかし、その肝心な老年女性の方が見当たりませんので、とっさについた嘘だとわたくしは判断しましたの」

黒子「そのあと、対空間移動能力者用の拘束具がなかったため、通常の拘束具で形だけの拘束したあと、貴方がここに現れましたのよ」


 一通り話すことが終えたのか、黒子はふうとため息をついた。


黒子「何か他に質問したいことはありますの?」

一方通行「……そォだな。オマエらと接触していたときの結標のヤツの様子が知りてェ」

美琴「様子ね。そういえば私と話しているとき、急に様子がおかしくなったわね」

一方通行「おかしくなった? 具体的にどォおかしくなったンだ?」


 質問に反応した美琴へと視線を向ける。


美琴「何か急に頭を抱えだして、顔色が悪くなってたわ」

一方通行「オマエと会話をしてからか?」

美琴「うん、たしかそう」

黒子「そういう話なら、わたくしも少し違和感のある行動がありましたわ」

一方通行「違和感?」


 黒子が不満げな顔を浮かべながら思い出す。
 

黒子「わたくしの名前を確認してきましたのよ? 貴女は白井黒子っていうんですか? みたいな感じに」

黒子「たしかに最後に会ったのは去年の九月の話でしたけど、そうそう忘れてしまえるような関係ではなかったと思いますのに」


 黒子が腕を組みながら考え込む。そんな彼女に一方通行は確認する。


一方通行「……オマエもアイツと知り合いだったのか?」

黒子「え、ええ。先程お姉様が言っていたいざこざに、わたくしもジャッジメントとして首を突っ込んでいましたのよ」


 美琴が言っていたいざこざというのは『残骸(レムナント)』のことだ。
 つまり、黒子も美琴と同じ理由で結標淡希と関係があったということになる。


黒子「まあ、わたくしは大して力にはなれませんでしたが」

美琴「そ、そんなことないわよ黒子! アンタがいてくれたから結標淡希の野望を打ち砕くことができたのよ? アンタは頑張ったわよ」

黒子「……ふふっ、そう言ってもらえますとわたくしも嬉しいですわ。けど事実は変わりませんわ」






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