結標「私は結標淡希。記憶喪失です」
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500: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2021/11/27(土) 23:25:34.28 ID:G65aU121o


黒子(!!!?!!!? い、息が、できッ!?)

一方通行「超能力っつゥのはただ能力を使います、って思えば使えるほど簡単なモンじゃねェ。それを使うために脳みそフル回転させて式を立てて、演算する必要がある」


 顔を真っ赤にさせながら足をバタつかせている黒子を眺めながら、一方通行は語りかける。


一方通行「白井。オマエの能力はたしかテレポートだったか? よく知らねェが結構複雑な演算すンだろ?」

黒子(に、逃げなければ、だ、だめだ、頭がまわら)


 呼吸困難になった黒子の表情が大きく崩れる。
 顔にあるあらゆる穴から体液が漏れ出し、赤くなっていた肌の色が段々と青ざめていく。


一方通行「あはっぎゃはっ!! 突然首ィ絞められるみてェな急激な状況の変化ァ、そンな中で演算なンかに思考を回す余裕ねェよなァ!?」


 悪魔のような笑い声を上げながら少女へ圧倒的なチカラを振るう一方通行。
 しかし、引き裂くような笑顔が次第に冷静な表情へと変化した。


一方通行「あの女に何をしやがった? 悪りィが全部吐いてもらうぞ? できねェっつゥならこのままこの首をへし折って――」

美琴「一方通行!!」


 遮るように一方通行を呼び掛ける者がいた。
 一方通行は首だけを動かし、声のした方向を見る。
 そこには御坂美琴が立っていた。特になにか構えることもなく、ただそこに立っていた。


美琴「……やめてよ、一方通行」

一方通行「そォいやオマエも居たな。オマエにも聞きてェことが腐るほどあンだ。コイツから吐かせたあと相手してやっから――」

美琴「お願い!! やめてよ。黒子を離してあげてよ、一方通行……」

一方通行「ッ」


 不安で押しつぶされそうな表情をした美琴を見て、一方通行の脳裏に一人の少女がよぎった。
 打ち止め(ラストオーダー)。
 御坂美琴の提供したDNAマップから生まれた体細胞クローンである少女。自分が守ると決めた、自分の生きる意味を教えてくれた少女が。
 
 一方通行の左手から力が消え、緩やかに開いた。


黒子「ごほっ!? がはっ、おぇ、ごほっ、ごほっ、すぅ、がふっ!!」


 一方通行の魔手から逃れた黒子は両手を地面に付け、顔を下に向けながら呼吸を必死に整えていた。





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