結標「私は結標淡希。記憶喪失です」
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499: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2021/11/27(土) 23:24:05.74 ID:G65aU121o


美琴「き、消えた!?」

黒子「しまったッ!? くっ、どこにッ!?」


 黒子が周囲を見渡した。数秒も経たないうちに目標を捉える。
 

黒子「ッ、いましたわッ!!」


 結標淡希は先程居た位置から一〇メートル程離れた位置。路地裏の細い通路に入りかかる場所に立っていた。


黒子「やはり大人しく捕まる気はなかったようですわね。こうなったら力尽くで――ってちょっと!?」


 黒子が武器である金属矢を収納している、太腿に巻いたホルダーへ手をかけようとしたとき、彼女の目に少年の姿が映った。
 機械的な杖を器用に使いながら、結標淡希へと足を進める一方通行の姿が。


一方通行「オイ、何をそンなにビビってンだオマエ? 一体どォしたっつゥンだよ」

結標「や、やめて。来ないで……」

一方通行「……、オマエ、まさか――」


 一方通行が何かに気付き、顔を歪める。
 それを見た結標がビクリと体を震わさせて、



結標「こっちに来ないでよ!! この『化け物』ッ!!」



 叫び声とともに、結標は再び空気を切るような音とともに姿を消した。
 一方通行は彼女がいたはずの空間を大きく見開いた目で見ながら、呆然と立ち尽くしていた。


黒子「あの状態でのテレポートならそう長い距離は跳べないはず。すぐに追跡を――」


 黒子は逃げ出した結標淡希を追うべく、身構えた。
 彼女の能力は空間移動能力(テレポート)。手に触れた物体や自分自身の体を転移させる能力。
 この強力なチカラを使えば、再び逃走者を補足することも可能だろう。
 だが、黒子がこのチカラを行使し追跡を開始することはなかった。
 なぜか。


黒子「――がっ!?」

一方通行「…………」


 一方通行。学園都市に七人しかいない超能力者(レベル5)。その中の頂点である第一位の能力者。
 その怪物の左手が、白井黒子の首を鷲掴みにして宙へ釣り上げていたからだ。





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