結標「私は結標淡希。記憶喪失です」
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172: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2021/08/20(金) 22:14:07.98 ID:9mCcFctro


誉望「あっ、そうだ。これどうぞ心理定規さん」スッ

海美「あら、これってホワイトデーの? ありがとう誉望君」

誉望「いえいえ。大したもんじゃないですけど」

海美「……たしかに。私の渡したやつの金額を三倍した数字よりは安そうよね」

誉望「えっ!?」

海美「冗談よ。ありがと、うれしいわ」ニコッ

誉望「あはは……」

砂皿「…………」

海美「ん? 何か言いたそうな顔ね、砂皿」

砂皿「受け取れ能力者」ポイッ

海美「っと。あら、まさかあなたからお返しがもらえるとは思わなかったわ」

砂皿「ただの社交辞令だ。それ以上の意味はない」

海美「そうね。それ以上の意味は私たちにとっては必要ないしね。まあでも……」

誉望「でも? どうかしたんすか?」

海美「私にお返しをしたということは、必然的に彼女にはお返しをしたということになるわね」

砂皿「!?」

誉望「おおっ! たしかに!」

海美「砂皿―ステファニーの心理距離は友達以上恋人未満の数値だったわ。ただの他人の私に渡してそんな彼女に渡さない理由がないものね」

砂皿「勝手なことを言うな。能力者め」カチャ

海美「私を撃つつもり砂皿さん?」キッ

砂皿「くっ……!」

海美「……ところで垣根はここには来てないのかしら?」

誉望「そうですね。今日はここにずっといましたけど見てませんよ」

海美「そう。あの野郎もしかして日付変わるまで逃げるつもりかしら。電話にも出ないし」

誉望「やっぱ垣根さんにもバレンタインあげたんスね。しかし垣根さんのホワイトデーのプレゼントってすごそうっスよね。あの店のチョコレートセットとかめっちゃ買ってきそう」

海美「それくらいのをくれないと私絶対に許さないから」

誉望「一体何があったんスか……?」

海美「別に。ガキの相手は疲れるってだけ」

誉望「?」



チャララー♪






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