168: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2021/08/20(金) 22:10:44.75 ID:9mCcFctro
黒夜「っておわっ!? う、海原ァ!? いつの間に現れやがったッ!?」
海原「今さっきですが。どうしたのですかそんなに取り乱して」
黒夜「な、何でもねーよ。アンタこそどうしたんだよ、こんな集合時間二時間以上前から来やがって」
海原「自分は特に異常がなければこれくらいの時間には来ていますが。ご存知ではなかったでしょうか?」
黒夜「んことなんて知るわけないだろ」
海原「まあ、いつも集合時間ギリギリに来ている黒夜には知るすべはありませんか」
黒夜「喧嘩売ってんのか?」
海原「そんな売ってもつまらないものなど、売る道理はありませんね」ガサゴソ
黒夜「うっとおしいヤツ。……何こそこそやっているのさ?」
海原「番外個体さんのお菓子のストックがここにはなかったはずなので、補充をしているんですよ」
黒夜「チッ、あのクソ女なんかの為にご苦労なことで。何が良いんだかあんなヤツ」
海原「彼女はそういう存在ではありませんよ。自分が守りたい人の、その周りの世界の中の一欠片。ただそれだけです」
海原「まあ、あの人から見たら彼女のことなんて毛先ほども知らない存在でしょうけどね」クスッ
黒夜「ふーん、そっか。でもさぁ、あの女を守ることとあの女のパシリになることは全然違うと思うんだけど、そこんとこどうよ?」
海原「パシリとは失礼ですね。これは彼女を守ることの一環としてお菓子等を買っているだけです」
黒夜「あー、そう。ま、別にどうでもいいんだけどね」
海原「……そうだ。貴女にちょっと用があるのを忘れていました」
黒夜「何だよ?」
海原「先月貴女からバレンタインのチョコレートをいただいたので、ホワイトデーのお返しを渡そうと」
黒夜「ふぇっ!?」
海原「えーと、確かこの辺に……」ゴソゴソ
黒夜「い、いや私そんなつもりで渡したんじゃねーっての! ありゃイタズラだから! だからそういうの求めてないから!」
海原「いえ、イタズラであれ何であれ、もらったものに対してお返しはしないと」ガサガサ
黒夜「だからいらねェっつゥの! 話聞けェ海原ァ!」
海原「……あっ、ありました。どうぞこちらを」スッ
つ5円チョコ
黒夜「……なにこれ?」
海原「ふふっ、しょせん貴女程度ではこの程度のものがお似合いだと思い、用意させていただきました。どうぞごゆっくりお召し上がりください」ニッコリ
黒夜「…………」
海原「おや、あまりにも感激しすぎて声も出ませんか?」ニヤリ
黒夜「…………び」
海原「び?」
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