142: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2021/08/13(金) 22:06:01.07 ID:d6Ws/u/Ao
-学舎の園・エントランス-
美琴「……はぁ、何だかすっごくドキドキしたわ」
一方通行「やっぱり確証がなかったンだな。そのリアクションを察するに」
美琴「う、うるさいわね。だって私招待なんてされたことないし」
一方通行「そりゃそォだな。だが仕組みくらいは知る機会ぐらいあると思うがな」
美琴「ぐっ……」
一方通行「まァイイ。で、目的地のあの店っつゥのはどこにある?」
美琴「ああええっと、たしか製菓店が集まってるエリアの結構奥側よ」
一方通行「そりゃまた面倒な立地だこった」
美琴「裏の方にひっそり建っている、みたいな感じだし。もしかしたら初めてじゃ見つかり辛いところにあるかもしれないわね」
一方通行「クソみてェな店ェ選びやがって芳川の野郎め……」
美琴「ま、そこんとこは安心しなさい。学舎の園の店は全部この頭の中に入ってるわ。隅から隅まで案内できるから、美琴センセーに任せなさい」
一方通行「そンなモン頭に入れるスペースがあンなら、招待状の仕組みの一つくらい入れとけっつゥ話だよな」
美琴「まだ言うか。アンタって意外と陰険でねちっこいのね」
一方通行「意外でもねェだろ。見た目通りのクソ野郎だろ?」
ピーンポーンパーンポーン♪
一方通行「あン? 何だこりゃ」
美琴「この音楽は呼び出しの放送ね」
放送『――常盤台中学二年御坂美琴さん。至急、常盤台中学第三能力開発室へ来てください。繰り返します――』
一方通行「……オマエ、何か呼び出し食らってンぞ」
美琴「私? 何で?」
一方通行「教室の窓ガラスでも割ったのか?」
美琴「割るか! てか割ったら素直にすぐ謝りに行くっての」
一方通行「自販機に蹴り入れてジュースパクってるヤツの言葉だ。信用ならねェ」
美琴「いや、だからアレは自販機のほうが悪いのよ! 私の万札を飲み込んだんだから!」
一方通行「どォでもイイが早く行った方がイインじゃねェのか? 至急って言ってただろ」
美琴「そうね。じゃあぱぱっと行ってくるから、ちょろっと待っててちょうだい」
一方通行「待たねェよ。どれだけ時間がかかるのか分からねェからな。先に店行っておく。何ならさっさと買い物を済ませてここから離脱する」
美琴「あっ、じゃあもし店にたどり着いたら私の名前を出してちょうだい。私の名前で二十セット予約しといたから」
一方通行「ほォ、オマエにしては気ィ利かせてンじゃねェか」
美琴「感謝しなさいよー、普通に行っても買えないんだからねー、あのチョコを二十セットなんてね」
一方通行「アリガトよ。それはそォと早く行って説教されて来た方がイインじゃねェか?」
美琴「だから私何もやった記憶ないって……、それじゃ行ってくる!」ダッ
一方通行「元気なヤツだ。さて、俺も行くか……いや、まだ行けねェよォだな」
一方通行「――隠れてねェで出てきたらどォだ? 第五位」
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