小林「あなたは……誰ですか?」トール「……えっ?」【小林さんちのメイドラゴンSS】
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◆bhlju8wMK6
[saga]
2024/11/30(土) 22:22:28.47 ID:PDbAYs0+0
小林「そう言えば、落ち着いて考えるとちょっと変な気がしない? ここまでの道のり」モグモグ
トール「変……と言いますと?」トポトポ
小林「いや、さ。最初の転移魔法の妨害から上空での風の結界、そしてこの迷いの森……。
確かに一見すると、私達を近付かせない為にいくつもの妨害を仕掛けているみたいだけど」
トール「はい、いずれも極めて高度な術式によるもので、私達ドラゴンでも苦慮するものばかりです」ハイオチャドーゾ
小林「うん。……けど逆を言えば、いずれも結果だけ見れば進行不可能にはなっていない、常に抜け道の様にルートが残っている」ドーモ
エルマ「む……、それは確かに。転移魔法の妨害はあっても、直接飛んでくる事は出来たし、風の結界も地上を歩き進む事を妨げはしなかった」バクバク
トール「この迷いの森も、魔力の流れを辿る事で現状先には進めている……」チャントカミナサイ
滝谷「ふむう……、確かに言われてみれば奇妙でヤンスね。まるで“わざと”進む道を残している様な……」ボリボリ
小林「でしょ? 本当に誰も近付かせたくないなら、そうする事も可能なはずなのに。例えばそれこそ風の結界を地上にまで張っておいたりとかね」ズズー
トール「私達の進行を妨害しているのにも拘わらず、何故か常に穴は残している……。矛盾していますね」フムウ
滝谷「まるで二つの異なる意思――、我々に来て欲しくない者と来て欲しい者の二者がいるみたいな感じでヤンスね」ゴックン
小林「来て欲しい者……。それなら昨日、そもそも今目の前にいるトール君を呼んだのは“この世界のトール君”じゃないかって話をしたじゃない?
彼女が私達に来て欲しい方かな」プハー
エルマ「その場合、“この世界のトール”以外に、私達に来て欲しくない未知の相手がいる事になるか? それはちょっと……、まずくないか」ウヘエ
小林「上位のドラゴンだっていう皆さんをも翻弄する魔法の使い手って事になるもんね……」
トール「…………………………」
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