佐々木「これがシュタインズ・ゲートの選択だよ」
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3:名無しNIPPER[sage saga]
2021/03/28(日) 21:03:01.21 ID:gYxSR/SRO
「あの、佐々木さん……?」
おずおずと声をかけると、佐々木は無言で白衣を脱いで鞄に仕舞い、また歩き始めた。
佐々木の言葉が本当ならついさっき世界は再構築されたらしいが、周辺を見渡しても何も変わったようには見えない。
「ちょ、ちょっと待ってくれ」
「え? なんだい、キョン」
肩を掴んで引き留めると、佐々木はようやく立ち止まり、キョトンと首を傾げた。
肩口で切り揃えられた髪がさらりと流れる。
まるで何事もなかったかのような態度を訝しみつつも、先程の発言について尋ねた。
「さっきのはなんだ?」
「さっきのってなんのこと?」
「いきなり勝利の時がどうとか、世界が再構築されるとか言ってただろ?」
すると佐々木は本当に何も知らない様子で。
「なんだい、それは。映画の台詞かい?」
「いや、お前が言っていたんだが……」
「ふむ。詳しく聞かせてみたまえ」
俺は記憶を辿り、なるべく齟齬がないように発言内容を伝えた。佐々木はふむふむと熱心に耳を傾けて、顎に手を当ててしばらく熟考した後に結論を口にした。
「なるほど。それはきっと未来の僕の仕業だね。恐らく、世界の再構築とやらのために、過去のキミに干渉しようとしたのだろう」
そんな突飛な考察を俺は理解出来なかった。
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