佐々木「これがシュタインズ・ゲートの選択だよ」
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11:名無しNIPPER[sage saga]
2021/03/28(日) 21:20:57.79 ID:gYxSR/SRO
「悪かったな、怖がらせて」
妹が赤ん坊だった頃にそうしたように、背中を撫でたり叩いたりして安心感を与える。
佐々木はくすぐったそうにくくくっと笑い。
「子供扱いはやめたまえよ」
そう言って顔を上げて目を閉じた。これは。
「佐々木。もう一度だけ、聞いていいか?」
「いいとも。何が聞きたいんだい?」
目を閉じたまま、早く話を終わらせて何かをせがむように、佐々木は応じてくれた。
「ひとつだけわからないことがある。未来のお前はどんなきっかけをくれたんだ?」
「秘密」
未来の佐々木は俺と付き合うためのきっかけを与えたらしいが、具体的にそれがどのようなものだったのかについては不明のままだ。
意図的に佐々木はそれを伏せていると判明して、俺の中の疑念はますます大きくなった。
「間違っていたら申し訳ないが……」
「遠慮せずに言ってみたまえ」
「そのきっかけとやらこそあの宣言で、世界の再構築ってのは今まさに行われている最中なんじゃないかと、俺はそう考えている」
記憶を失っているという元の世界など存在せず、全て佐々木の思い通りにことが進んでいるのではないかとそう訊ねると、目を開いた佐々木はくつくつ笑ってぺろりと舌を出した。
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