キョン「別に。どうもなってないぜ」涼宮ハルヒ「嘘つき」
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7:名無しNIPPER[sage saga]
2021/02/27(土) 22:23:06.50 ID:72mPFGvRO
「じゃあ、今そっちに行くから」
「まあ、待てよ」

手のひらを突き出して待ったをかける。
これ以上、お前の思い通りにしてたまるか。
こっちにだって意地があることを示そう。

「別に隣に来なくても出来るだろ?」
「それもそうね。じゃあ頬をこっちに……」
「嫌だね。あんなもんはキスの内に入らん」

どうだ言ってやったぞ。これで俺の勝ちだ。

「わかった」

あれっ? おかしいな、どうなってんだ?

素直に頷いて目を閉じるハルヒのまつ毛が長いことを観察していると、接近してきた。
待て待て。これはともすればそういう流れなのだろうか。もはや不可避の流れなのか?

「……あんたもこっちに寄りなさいよ」

机を挟んで向かい合っている現状、接触するにはこちらも身を乗り出さねばならない。
いけないと思いつつも、まるで誘蛾灯に導かれる蛾の如く、ハルヒへと接近してしまう。

お誂え向きに教室内に他の生徒はおらず、いつかのように谷口が忘れ物を取りに来る気配もない。やはりこれは確定的な流れらしい。

閉鎖空間から脱出するためにハルヒにキスをした過去が蘇る。あの時、俺はどうした。
照れ隠しにポニテについて持論を語って同意も得ずにぶちかましたのではなかったか?

そんな俺が正攻法でキスをして良いものだろうか。その資格が俺にあるのか疑問だった。
何か言うべきか。後から死にたくなるような妄言を吐くべきではないのか。よし任せろ。


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