みんな天使になってどっか飛んで行った
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59:名無しNIPPER[saga]
2021/02/28(日) 11:06:19.98 ID:j5Vg4AXZO

 校舎の前に座り込んで、
 転がしてあるロープを手に取る。
 ライターを近くに寄せる。

 着火。
 自分でも意外なほど、
 躊躇いも、逡巡もなく、気軽に。

 ロープを放り投げ、急いで離れて、僕らは校庭まで避難する。
 赤い火がロープを伝って、校舎内に忍び込むのを確認する。

「どうだった?」と彼女は聞いた。
「達成感があったとか、すっとしたとか」

「まだ何も」と僕は言う。
「炎が上がりだしたら、何か変わるかもね」

 そして、僕らは待った。




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