みんな天使になってどっか飛んで行った
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54:名無しNIPPER[saga]
2021/02/28(日) 10:40:29.96 ID:j5Vg4AXZO

 べしんべしんとケツに伝わる彼女の蹴りを感じながら、
 何故だろう、僕はとある言葉をポロッと漏らしていた。

「学校」

「うん?」
 蹴りが止まった。
「いまなんか言ったよね」

 僕は押し黙った。
 いや、言いたくなくなったってわけじゃない。
 口を滑らせたあと、果たして何を言いたかったのか、
 自分でよく分からなくなったんだ。

 学校?
 別に学校で何かあったってわけじゃない。
 僕はイジメやトラブルには無縁の生活を送っていた。
 楽しいことも特にはなかったけどね。

「黙秘するな、もうこの世界に黙秘権なんて残されてないんだぞ」

「人権に尊重しろよ」

「もはや社会そのものがないのに人権なぞあるものか」

「横暴だ」



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