ルーデウス・グレイラット「あれ? 先生、穿いてないんですか?」
1- 20
6:名無しNIPPER[sage saga]
2021/01/24(日) 00:13:43.16 ID:ZHxRC7TRO
「先程、まだ見たことがない何かと言いましたね。良い言葉です。この世界には見たこともない様々なもので溢れています。それを見たいと望むのは良い傾向です。ただし……」

師匠らしく弟子を諭すロキシーを尊敬の眼差しで見つめていると、不意にデコピンされ。

「私のスカートの中身まで追い求める必要はありません。わかりましたか?」
「僕ただ先生がここに居た証明が欲しくて」
「杖とミグルド族の首飾りをあげたではないですか。それに離れていてもあなたは私の生徒なのですから、いつも想っていますとも」
「ほんと?」

子供のように問うとロキシーは笑って頷き。

「ええ、本当ですとも。旅先で手紙も書きます。受け取ってくれますよね?」
「もちろんです! 約束ですよ!?」
「はい。必ず、ルディにお手紙を書きます」

なんて弟子思いの師匠なのだろうか。
それなのに俺はパンツを盗もうとして。
いや手紙よりもパンツの方が価値は高いな。

「さてと。それでは私は返して貰った下着を今から穿くので、部屋から出てください」
「おかまいなく」
「ルディ」
「はい! すぐに退室します!」

睨まれたのでスタコラさっさと部屋から出る間際、ロキシーの細い腕が伸びてきて、俺を背後から抱きしめた。そして耳元で囁く。

「また会える日を楽しみにしてます」
「はい……どうか、お元気で」

家の外に連れ出してくれた際、カラヴァッジョに乗りながら感じたものと同じロキシーの薄い胸の感触が後頭部に伝わり俺は泣いた。

湿っぽいのは嫌だったのに、やられたぜ。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
8Res/9.14 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice