ルーデウス・グレイラット「あれ? 先生、穿いてないんですか?」
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4:名無しNIPPER[sage saga]
2021/01/24(日) 00:09:16.15 ID:ZHxRC7TRO
「先生は僕を外に連れ出してくれました」
「はい? それが何か?」
「先生のおかげで僕は外に出られました」
「監禁されていたわけでもあるまいし、いくらなんでもそんな大袈裟な……」
「大袈裟などではありません!」

魔術教本をバシンッ!と机に叩きつける。
流石にロキシーもびっくりした面持ちだ。
勢いに乗った俺は、そのまま捲し立てた。

「僕は先生のおかげで、自分が今どんなところに暮らしているのかを把握することが出来ました。先生のおかげでこの家の窓から見える風景以外の景色を見ることが出来たのです。それはとても大切で、得難いものです」
「ルディ……」

こちらの真剣さが伝わり、呆気に取られたロキシーであったが、照れ臭そうに頬を?き、こほんと咳払いをひとつして話を戻した。

「それとこれとは関係ありませんよね?」
「関係大アリですとも!」

会話の主導権を握られてなるものかと、生前の引きこもり生活で鍛えた屁理屈と詭弁で攻勢に打って出る。退いたら負けなのだ。

「外に出れた僕はこれまでよりも様々なことに興味を持つことが出来ました!」
「たとえば?」
「まだ見たことがない何か、です!」

元居た世界の漫画の台詞をアレンジして熱弁するも、ロキシーは冷ややかに見下して。

「それは私のスカートの中のことですか?」
「さすが師匠! ご明察です!」

これ以上のごり押しは不可能だと判断して白旗代わりにロキシーのパンツをポッケから取り出して振りながら、土下座を敢行した。

「つい出来心で! 申し訳ありません!!」

土下座とはすなわち、暴力と等しい。
文化は違えど、頭を床に擦りつける姿を見れば、どんな種族とて憐れみを抱くものだ。


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