パ二グレss 指揮官「結婚することになった」
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44:名無しNIPPER[saga]
2021/02/22(月) 23:06:44.69 ID:Qbp0OqWY0
ナナミは、すこしスピードを落として、私にだけ聞こえるようにささやく。

ナナミ「ねえ、指揮官にだけに、一つしつもん。指揮官は、 Radioactiveter って知ってる?」

指揮官「知らないな、そういう難しい単語はリーや、リーフに尋ねるといい」

ナナミ「【…いい、リーもリーフもこれは知らなかった。あんなに本を持っているのに。あんなに医療に詳しいのに。それだけはすっぽり抜けているんだよ】」

ナナミは、魘されるようにつぶやく。

なんだか、ナナミはひどくそれで悩んでいるようだった。知恵熱かもしれない。

指揮官「よし、これからそれを当てようじゃないか。まず、それは英語?もし英語なら悪い、私はあまり得意ではないんだ」

ナナミ「指揮官は、東アジア出身だったよね。えーと日本だっけ?」

指揮官「そう、といっても小さい頃の思い出だから日本のことはほとんど思い出せない。

ただ、エデンでは日本のコミュニティに属していたからなぁ」

ナナミ「えーっと。日本語に翻訳してみると、放射性物質 っていうみたい」

指揮官「…わからないな。聞いたことがない」

ナナミ「そうだ。やっぱりそうなんだ…。」

なぜか、私の様子に納得したように静かに頷くナナミ。

指揮官「ナナミはどうして、知ったんだ?」

ナナミ「私は、この地球で知ったの。新しく砂漠になった土地で、それをたまたま、見つけたんだ。黄色と黒いマークがついた缶が辺り一面埋め尽くしてた。缶の中身には、黄緑色で、どろどろしていた。でも不思議なくらいに綺麗で、透き通ってた。

気になった私は、それを調べ始めたんだよ。

世界中を飛び回って、知識を求めて、それを集め始めた。

そして、実はそれはこの地球のいたるところにあった…皆が知らないだけで」

私はナナミの頬を軽くつまむ。

ナナミ「む」

指揮官「ナナミの考えは多分あってると思う。たぶん、な」

指揮官「でも、誰かがそれを正しいと認めてくれなきゃ、不安なんだよ」

指揮官「今度、それに教えてくれ。ナナミ。頭のつくりはよくないが、やる気はある」

ナナミ「指揮官は、ほんとうに、それを、知りたいの?」

指揮官「もちろんだ。多分、同じくらい、お前も誰かに話したいと思っているんじゃないか?ここにいい練習相手がいるぞ」

ナナミ「-------わかった」


彼女は、もう嗤わない。彼女は、誰にも気づかれないように、囁く。

ナナミ「この地球は、誰のものなんだろう?」


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