パ二グレss 指揮官「結婚することになった」
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37:名無しNIPPER[saga]
2021/02/18(木) 23:30:08.20 ID:TRBoF4Kj0
構造体のみが持つ武器として、高速空間、がある。

高速といっても、構造体が高速で動くわけではない。

それは、数秒間範囲内にいる機械生命体の動きの一切を封じる、強力な妨害電波だ。

電波のチャージ時間が必要なため、連発はできないが強力な武器である。

とはいえ、ガード状態の相手に使っても効果は薄い。

だから、相手には攻撃をしてもらうのだ。

機械生命体の後ろで、ガシャンという何か金属の塊が落ちる音がした。

振り向いた機械生命体たちの目の前には、バズーカを構えたカレニーナが立っている。

機械生命体が【視覚】に頼っているならば、それを潰す。

バズーカから発射されたマグネシウム弾は燃焼し、辺り一面を白い閃光でみたす。

もしそれが人間なら、目が眩みまるで動けないだろう。

だが、機械生命体はパニシングに侵された、破壊衝動に支配された存在だ。

重心を再計算し、自身の姿勢を制御しつつ【一度見てしまったカレニーナの居場所】へ武器と共に突進する。

死をも恐れぬ攻撃は、カレニーナの前に現れたルシアが引き受ける。

彼女は右手を失うことで、剣を振るう能力は落ちたが、回避能力に大きく影響はない。

それも、相手が彼女が見えていないなら、赤子の手を捻るより容易いだろう。

ルシア「…っは!」

彼女の身が、宙で華麗な弧を描くと、彼女を中心とした高速空間が瞬時に展開される。

リーとリーフが、無防備になった敵の弱点を、装甲の隙間を縫うように撃ち、貫く。

数秒後、高速空間が解けた時に、敵はいなかった。

リー「戦闘終了、完璧な射線でした」ドヤ

カレニーナ「なあ、ルシアよりうまくできたか?できたって言えよ!」

指揮官「やぁ、皆よくやってくれた。完璧だったな」

カレニーナが催促するので彼女の発射したアルミニウムの着弾位置について、褒めることにした。

すると彼女はぶるりと体を震わせて聞き入いっている。

それからルシアに向けて、口端を釣り上げて歯を見せた。

私の勝ちだと言わんばかりである。

ルシアはいつものように、それを流して…

ルシア「…指揮官、作戦は成功しました。すぐに出発しましょう…?」

彼女の視線に若干の私への苛立ちが含まれているように感じたのは、気のせいだろうか。

指揮官「ああ、分かってる」

カレニーナのフードをくしゃくしゃと撫でてから、手に持っていた銃を肩にかける。

今まで、この銃が役に立つことはなかった。

私、いや人間では、リーやリーフのように精密な射撃はできない。

そして、金属製である機械生命体を一撃で仕留めるような威力は、この銃にはない。

指揮官の間では、足止め、あるいは自死用の銃だとまことしやかに噂されているほどだ。

指揮官「…銃なんてつかいたくないものだ」

改めて、隊形を整えようとしたとき、岩の影からなにかが飛び出してきた!

私が身をかわす間もなく、それは私に体当たりをかまして、馬乗りになる。


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