32:名無しNIPPER[saga]
2021/02/16(火) 21:25:45.12 ID:bewIDN5b0
人間が周りにいないとき、機械生命体がなにをしているのか。
その答えの多くは、科学者にとって予想通りだった。
人間を求めて彷徨い、あるいはその場でただ待つか。
それは、命令を受けた機械が対象がいなくてエラーを吐くように、まるで生命を感じさせない。
だが、今ここにいる機械生命体は…違う。
指揮官「この先の機械生命体共は列をなして、なにかを運んでいるようだ。カレニーナ、もっと近くで見れないか」
カレニーナ「ばれない距離はこれがぎりぎりだっ!戦闘になってもいいのか?」
指揮官「まだここは末端だろうから、戦闘になってもが露見する可能性は低い。やってくれ」
カレニーナが機械虫を懸命に操り、壁を這わせて、上から覗き込もうとしている。
機械虫は、八本の脚を順に壁に突き刺し、静かに上っていく。
カレニーナ「もう少しだ」
尋常ならざる集中力で、操作するカレニーナ。指の神経一本一本に意識を通わせるような、作業である。
カレニーナ「見えた。今から映像を送る、分析はリーに任せるからな」
リー「任せてください。映像を受信します…」
リーは一瞬息をのんだ。そして、顔が強張る。
リー「指揮官、奴らが運んでいるのは一種の超合金です。どこで手に入れたかはわかりませんが、その超合金は優秀な特性を持っていて、兵器にも使用されていました。かつての機械生命体との戦争で、製造方法とともに失われたと思っていましたが…」
指揮官「リー、何の兵器に用いられていたんだ?」
リー「その耐熱性と耐久性から、主に【戦車の砲塔】【航空機】【ミサイル】です。やつらが作ろうとしているのは、この映像では分かりませんが…碌なものではないでしょう」
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