30:名無しNIPPER[saga]
2021/02/16(火) 00:30:34.91 ID:bewIDN5b0
ルシア「ここが大渓谷の入り口、幅十数メートルの道が樹形図のように枝分かれして約50qに渡って続いています。」
リーフ「両側は高い崖に挟まれていて、上部への脱出は不可能です。ですので、迷子にならないよう、GPSを常に気にしてください」チラッ
リー「・・・わかりました。また、ここに至るまで、ほとんど機械生命体の哨戒活動は見られませんでした。先遣隊が消息を絶ったのは、ここから先です」
太陽は既に陰り、薄暗い道には大小さまざまな岩石が転がっている。
足場には十分に注意しなければならないし、なにがその陰に潜んでいるのか分かったものではない。
指揮官「レーダーの有効距離はどれくらいになるだろう?相手より先に、探知したい」
リー「およそ200mといったところでしょう。両側が壁に塞がれ、曲がりくねった道では、レーダーも赤外線も乱反射しますから、効力は半減します。どちらが先に気づくかは、50:50でしょうね」
カレニーナ「そこで、虫たちの出番ってわけだ」
カレニーナは懐から機械虫を数匹取り出し、先行させる。
虫たちは多関節の八脚を巧みに動かし、足場を乗り越えながら闇に消える。
指揮官「虫たちの後ろをついていき、敵を先に発見する、それから構成を見て、道を変えるか、即撃滅する。逃げ場がほとんどない、この場所での
戦闘は時間は相手にとって有利に働く」
仲間を呼ばれたら厄介なことこの上ない。昇格者たちもいるとなればなおさらだ。
ルシア「それでは、進みましょう。指揮官」
彼女の燃えるような瞳は、闘志と決意に溢れている。
なにより彼女がいちばん前回の戦闘での遅れを気にしていることは分かっていた。
指揮官「皆、私たちはきっとうまくやれる。影のようについていこう」
ルシアは柄を握りしめて、応えた
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