29:名無しNIPPER[saga]
2021/01/25(月) 00:46:40.14 ID:tWM2qTQ70
指揮官「ぐっ」
リー「先に言っておきますが、個人的な恨みつらみの感情ではありません。
死ぬ前に退役する、賢い判断だと思います。
人類のために、人が死ぬことは矛盾していることだと、僕は常々思っていますから」
指揮官「人類の軍とはそういうものじゃないか」
リー「違いますよ、軍は戦えない人のために戦う強い人たちの集まりだ。パニシング下の貴方は強くない、守られる側の人間なんです」
指揮官「私は、指揮官失格だと?」
リー「人が助けられるのは、精々、数人が限界です。そして指揮官は今まで僕たちを人間として、守った」
嬉しいけれど、違う。
構造体は、地球を取り戻す、もっと具体的には人を守り戦うための兵器で。
指揮官の考えは、僕たちの存在を矛盾させている。
人類のために人としての機能を失った構造体に、機能があるように扱うのは、侮辱だ
リー「---個人としては、構造体を人間として扱う貴方は好きじゃありませんでした」
リー「僕は指揮官が、精々長生きして、皺くちゃで腰の曲がった爺になってる姿を見たいところです」
指揮官「リーは見た目も意識海も維持されるから若いままか」
リー「構造体も悪くない、そうは思いませんか」
リーは、手を差し伸べてきた。
それはきっと【構造体という名の存在の罪】との、和解の握手だ。
46Res/56.02 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20