8:名無しNIPPER[saga]
2021/01/10(日) 19:43:37.60 ID:rddhOFwr0
君が…呼んだのか?」
返事は無い。もやは微動だにせず、ただただそこに座っている
再び沈黙が流れ、視線を泳がせる。色褪せた塗装、錆びた金属、かすんだ窓ガラス…
ふと、輪郭の少年が窓を指さしていることに気づく
そうか、もうすぐ頂上に着く頃か…埃を被った窓ガラスを手で擦り、外の景色を覗き込む。確かこの観覧車は遊園地全体を見渡せたはずだ…
廃墟に成り果てた、色褪せた夢の残骸、それでも、最後にここからの景色を目に焼き付けようと思った。
どんなに寂しい光景だとしても、これが最期なのだから
だが、窓の外に見えた景色は…
「これは……」
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