日暮とわ「ありがとう、もろは」もろは「へっ。なんてこたぁねえよ」
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3:名無しNIPPER[sage saga]
2021/01/10(日) 01:28:12.03 ID:t2pG1yiMO
「なんで姉妹で気遣ってんだよ」
「従姉妹に言われたくない」

せつなにため息を吐かれるのはつらい。
昔はあんなに慕ってくれたからこそ余計に。
頼りになる姉にならなければいけないのに。

「よくわかんねえけどさ……」

もろはは爪で私を傷つけないように優しい手つきで洗いながら、客観的にこう語った。

「アタシはとわが居てくれて頼もしいよ」
「もろは……」
「せつなだってきっとそう思ってんじゃねえの? 独りぼっちってのは、結構苦しいからさ」

もろはは今、どんな表情をしているだろう。
気になって振り返りたくなるが、堪えた。
振り返れば、情けない顔を見られるから。

「だから、頼りにしてるぜ。とわ姉ちゃん」

バチンッ!

「痛っ!?」

思い切り背中を叩かられて、助かった。
この目尻に浮かんだ涙を痛みのせいに出来るから。そんな言い訳を考える自分が滑稽だ。


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