高森藍子「加蓮ちゃんたちと」北条加蓮「生まれたてのカフェで」
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名無しNIPPER
[sage saga]
2020/12/25(金) 20:41:58.19 ID:mOMWMpAw0
――ちいさな建物の前――
車が止まり、エンジン音が切れた途端に私の右隣でずっと足をバタバタさせていた子――入院中の子その3・そーちゃんは扉へとタックルを仕掛けて飛び出した。
慌てて追いかけようとしたら、それよりも早く運転席の看護師さんが飛び出していた。ドアの閉まる風圧が二重に起きたと思うとあっという間に首根っこを掴んでいて、お説教を始める怖い顔と、知らん顔でそっぽを向くそーちゃん。
普段の関係がなんとなく見えてきて、それは私の中で知らないと知ってるがゴチャ混ぜになる物で。
変なの、
と笑ったら、私の左隣にて膝と手を合わせて行儀よく座っていた子――入院中の子その2・しろちゃんが、ぼんやりと私の顔を見上げた。
「ううん、なんでもない。さ、行こっか」
今日は12月25日。ポケットの招待状に導かれて、ちいさな祝福の元へ。
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