53:名無しNIPPER[sage saga]
2020/12/24(木) 06:30:31.84 ID:uyzFntxd0
「えっと、すごく、喜んでくれたよ」
妙にたどたどしく豊橋は言った。本当かよ、デブに鞭打った割に微妙で気を遣ってるとかないよな。
「えと、ほら、こんな風に」
そんな俺の気持ちが伝わったのか、豊橋はいそいそとバッグからスマートフォンを出して、ディスプレイをこちらに向ける。
そこには照れたようにはにかむ豊橋と、その両脇にくっついて無邪気に笑う、生意気そうで小さな豊橋と明朗快活そうで小さな豊橋。
「かわいい弟くんと妹ちゃんじゃあないですか」
「そ、そう?」
「ああ。豊橋にそっくりだな」
「えっ、あ、あり、がとう……」
スマートフォンをこちらに向けたまま、豊橋は俺から目を逸らしてはにかんだ。今年のこいつはやけに表情豊かだなぁ、コミュ障には拍車がかかってそうだけど……なんて思う。
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