47:名無しNIPPER[sage saga]
2020/12/24(木) 06:24:24.20 ID:uyzFntxd0
「タクシー使えば余裕のよっちゃんだろ!」
「え、でも、辰野君は自転車だから……」
「俺はダイエット期間中だから気にすんな、どうせ予算余ってんならブルジョアっぽく帰れよ!」
「だけど……」
「あーもうまだるっこい!」
まごまごする豊橋を見兼ねて、俺は震える太ももを酷使してタクシーへと小走りに近寄り、声をかける。ヘイタクシー、あそこのサンタクロースをお家に案内してあげて。
老練な印象を受ける白髪の穏やかな運転手さんは、お任せあれ、と鷹揚に頷いてくれた。
「ほらっ、豊橋!」
「う、うん」
そして豊橋を手招きすると、おずおず近付いてきた彼女を半ば強引に乗り込ませた。
これで万事如意だ。俺も急がず焦らずに家路を……いや、それだとウチに住まうトドとイノシシがチキンやケーキを貪り散らしてしまうかもしれない。ちょっと急いで帰ろう。
60Res/53.20 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20