28:名無しNIPPER[sage saga]
2020/12/24(木) 06:01:18.88 ID:uyzFntxd0
「確かにそう、かも」
「だろ? 美味しいお肉に豪華な甘いもんにちょっと背伸びしたシャンメリー。これだけでいいんだよ。わかるだろ?」
「……うん。私も、子供のころ、そういうのにワクワクしてた」
「馬鹿野郎、お前、子供じゃなくたってな、大人だってみんなワクワクすんだよ」
「……そうだね」
「うむ。食は偉大なり」
大仰に、もっともらしく頷いて見せる。こういう言葉はデブが言うに限る。なんてったって説得力が違う。
「ありがとう、辰野君」
「ナリ、ナリ」
「……なにそれ?」
「店長が教えてくれた中国語。どういたしましてって意味らしい」
「へぇ……」
とか言ってるうちに、憂鬱な月曜の授業が始まるぞ、と脅しかける音が響く。俗に言うチャイムの音だ。
「そんなわけでクリスマスプレゼントは美味しいもんにしときなさい」
「うん、そうする」
そこで俺たちの会話は打ち切りになった。
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