キョン「9マイルは遠すぎる」
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11: ◆copBIXhjP6[saga]
2020/12/06(日) 15:51:08.80 ID:/JAVxUrS0
古泉「ここで僕は、一つの仮定を立てることにしました」


仮定:『<一時間三十分>は往復の所要時間』


古泉「つまり北高から目的地への往路だけではなく、用事を済ませて帰ってくるところまで含めた時間だということです」

キョン「その根拠は?」

古泉「さあ......勘でしょうか」

ここまで議論を積み上げてきておきながら勘だと?まさか「超能力者の勘」とか、あるいは「解ってしまうんだから仕方ない」とか言い出すんじゃないだろうな。
もしそうなら今まで付き合った時間を最低時給換算でいいから返還してほしいね。興醒めにも程度ってもんがある。

古泉「まあまあ、そう言わないでくださいよ。こうせざるを得ないのが仮定なのですから」

キョン「どういうこった」

古泉「推理、あるいは推測というのは判明している情報から帰納的に新たな情報を得る過程のこと」

古泉「そして最初にも申し上げたでしょう?それらがカバーしきれない役目を担うのが仮定です」

キョン「何の根拠もなく決めちまっても仕方ないってことか?」

古泉「端的に言えばそうなりますね」

古泉「......しかしこの仮定はきっと『正しい』と思いますよ」

キョン「一応聞いておく。何故だ?」

古泉「勘ですよ」ニヤリ

そう古泉がニヤケ面を晒したのは、俺たちのトルソーが長い坂を登りきって校門に差し掛かったのと同時だ。
昇降口で下足から上靴に履き替えると、二時間半の間に中敷きはすっかり冷たくなっていた。


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